UFC代表デイナ・ホワイト氏が寄付を発表

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最強のファイターたちが世界から結集し、究極の総合格闘技を展開する「UFC」。彼らの本拠地ネバダ州ラスベガスでは「T-Mobileアリーナ」「MGMグランド・ガーデン・アリーナ」「マンダレイ・ベイ・イベント・センター」などからスリリングな試合が多数中継されてきた。そのUFCの代表がラスベガスで現地時間の1日午後10時過ぎに発生した銃乱射事件を受け、犠牲者への哀悼の意として多額の寄付を行う予定であることを米芸能・スポーツ情報サイト『TMZ Sports』に語った。

少なくとも59人が死亡、500人以上が負傷と伝えられるなど米国史上最悪の銃乱射事件が発生したラスベガス。インスタグラムにラスベガスの夜の街の様子をモノクロ写真で表現し、“OUR HEARTS ARE HOME”と添えた「UFC(アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ=Ultimate Fighting Championship)」の代表デイナ・ホワイト氏は、事件の犠牲となった人々や遺族を救済したいとして基金に100万ドル(約1.12億円)を寄付することを発表した。特にUFCの試合が多数行われてきた「マンダレイ・ベイ・イベント・センター」は、このたびの事件で容疑者が銃を乱射したとされるマンダレイ・ベイ・ホテルにあり、ホワイト氏の沈痛な思いは察するに余りある。

ラスベガス・ストリップと呼ばれる目抜き通りの巨大なホテルではマジック、サーカス、そしてセリーヌ・ディオン、ブリトニー・スピアーズ、ジェニファー・ロペスといった人気歌手による定期公演が大人気となっている。今回の事件はたまたまカントリーミュージックのコンサート会場が狙われただけで、ほかのイベントの主催者や出演者が「自分のイベントだった可能性も十分にある」と考えるのは当然のこと。ジェニファー・ロペスをはじめ、ラスベガスでは次々とショーのキャンセルが続いているようだ。

イスラム過激派組織の関与を抜きにしても、短時間での大量殺人が可能な銃という武器が一般市民の手にもあるアメリカだけに、「『テロとの戦いに屈しない。勇敢に立ち向かう』といった呼びかけはきれいごと。銃乱射事件はやはり怖い」「数万人規模の人が集う場所はやはり警戒するべき」「銃規制を今こそ」との声が急増しているもようだ。ラスベガスはここしばらく苦しい時期に入ってしまったのかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)