増谷栄一の経済コラム:米グーグルの4600億円超の資金調達、さまざまな憶測呼ぶ
また、未利用の米国内の光ファイバー網を買い取り、ISP(インターネット・サービス・プロバイダー)事業に参入するという見方もある。その場合、タイムワーナー傘下で収益性が悪化しているAOLを買収する可能性もあるようだ。このほかでも、同業の米ネット検索のインフォスペースや米デジタルビデオレコーダーのトップブランド企業ティーボ(TiVo)、そして、中国市場で地歩を固めるために、グーグルが現在、2.6%の少額出資にとどめている中国のネット検索最大手のバイドゥ(百度)の完全買収が有力視されている。
中国のインターネット利用人口は1億人を超え、米国に次いで世界第2位。グーグルの2005年第2四半期(4−6月)決算によると、最終利益は前年同期比4倍増の3億4200万ドル(約380億円)となっているが、アナリストは、同社のサイトが海外のインターネット利用者を惹きつけることが利益増価の要因になっていると見ているだけに、中国市場は同社にとって、主戦場になっているのだ。【了】