ロジャー・フェデラー【写真:Getty Images】

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全仏回避のち初戦敗退…復帰2戦目に挑む35歳王者「目標に妥協したくなかった」

 7月のウィンブルドン開幕を前に男子テニスの「ゲリー・ウェバー・オープン」が19日に開幕する。世界ランキング5位のロジャー・フェデラー(スイス)は大会前、同9位の錦織圭(日清食品)と調整を敢行。全仏オープン回避を選択し、前回の復帰戦は初戦敗退となったが「後悔したことは全くない」と話し、復調に向けて意気込んでいる。ATP公式サイトが伝えた。

 フェデラーはクレーコートシーズンの休養から復帰戦となったメルセデス・カップでまさかの初戦敗退を喫した。それだけに今大会はウィンブルドンに向け、大事な実戦機会となる。

 記事によると、初戦敗退を含め、このように話している。

「試合は2-6、2-6というスコアで負けたわけではないとはいえ、すべてがまだまだだった。復帰戦とは全く簡単なものではないね、特に余裕が本当に少ない芝のコートではなおさら」

 大会前には日本人ファンにとって、たまらない“競演”で調整を行った。錦織が自身の公式アプリを17日に更新。11秒間にわたる動画では芝コートでフェデラーとラリーを展開する練習風景を紹介した。

「今日はロジャーといい練習ができました。まるで火曜日に控える初戦のような形です」と錦織本人も英語でコメントを記載し、そろって出場する2人がコンディションを上げようと努める様子だった。

驚きの声が聴かれた“全休”「決断はとても簡単なもの、後悔は全くなかった」

 フェデラーは今年、1月の全豪オープン優勝に始まり、BNPパリバオープン、マイアミ・オープンのATPマスターズ1000を連続制覇。全仏オープンを含むクレーコートシーズン全休は驚きの声も聞かれたが、記事によると、本人は休養の“是非”についてベターな選択肢だったと考えているようだ。

「私がパリに行ってどれぐらいうまくいくかを想像したとき、決断を下すのはとても簡単なものだったし、その点を後悔したことは全くなかったんだ」と言い、さらに続けた。

「私はグラスコートシーズンのウィンブルドン、そして全米オープンに向けての目標に妥協したくなかったんだ。フレンチ・オープンに出場することでネガティブな影響が出る可能性を感じた。もちろん、有意義なものでもあるかもしれないが、それと同時にリスクがあるとね」

 同時にフェデラーは「ただ、将来的にこの流れを続けるというわけではないし、未来がどうなるかは分からない。まずは今回限りの決断だったんだよ」と来年以降の全仏出場にも含みを持たせていた。

 8月に36歳となるレジェンドが今後どのようなスケジュールで臨むのか。それはグラスコートでの戦いぶりで決まってくるのかもしれない。