昔、『HEY! HEY! HEY!』(フジテレビ系)にglobeが出演した際、浜田雅功が「僕にも曲を作ってくださいよ」と小室哲哉へ冗談交じりにお願いしたら、名曲「WOW WAR TONIGHT」が生まれたのは有名な話。
ミュージシャンの茶目っ気が予想以上ならば、思いもよらぬ瞬間風速で新曲が生まれることがあるのかもしれません。まあ、滅多にないケースでしょうけども……。

タニタのツイートに反応して、ストレイテナーが豪語「曲は我々が用意する!」


と思いきや、その「滅多にないケース」がここ数日の間に起こってしまってます。以前、コネタで「妙に仲がいいTwitter企業アカ『シャープ』と『タニタ』の“中の人”のやり取りがコミックス化」という記事を書いていますが、その際に紹介したマンガ『シャープさんとタニタくん』と、日本を代表するロックバンド「ストレイテナー」とがコラボ!



同作コミックス第2巻「シャープさんとタニタくんRT」(税抜600円)の2月23日発売に合わせ、ストレイテナーによるテーマソングCD付き特装版(税抜1,200円)も発売されるというのです。



なぜこんなミラクルが起こったのか、事の経緯をご説明しましょう。まず2015年12月、タニタの中の人(以下、タニタ)が熱烈に応援しているストレイテナーのライブに参戦。その数日後、タニタは「ほんと、テナーとコラボしたい」とツイート。


まあ、この時点では、ハッキリ言って夢物語でした。
そして、今年の11月ごろからタニタがシャープの中の人(以下、シャープ)に対して熱烈にストレイテナーを推し始めます。


それから程なく、唐突にストレイテナーの最新アルバム『COLD DISK』全曲レビューをTwitterで展開し出すタニタ。


なんと、この“暴走”がストレイテナーのギタリストである大山純さんに見つかってしまいます。


ここからは、もう雪崩のような展開。今年もストレイテナーのライブに参戦したタニタは、ライブ終わりに勢い余って『シャープさんとタニタくん』作中に登場するCDジャケットを模したシャープさんとタニタくんのイラストをTwitterにアップします。


「『シャープさんとタニタくん』の作者である仁茂田あい先生が、フォロワーさんのリクエストに応えて“アイドル風”のイラストをTwitter上に投稿してくださったことがありました」(『シャープさんとタニタくん』編集担当の「株式会社リブレ」Oさん)
「私もシャープさんとエアCDデビューした身としては負けてられませんね」なんて言いながら、タニタはその一枚を誇らしげに披露。


すると、このツイートがストレイテナーのドラマー・ナカヤマシンペイさんに発見されてしまいます。


そしてナカヤマさん、なんと「曲はストレイテナーが用意する」と返答するのです。



ついには、レコード会社から正式にOKがおりてるし。



上記のツイートの30分後には、ストレイテナーのボーカル・楽曲制作を担当するホリエアツシ氏が既に曲を完成させていることが判明!



上記のようなTwitter上のやりとりだけで、アニメ化も決まってないのに『シャープさんとタニタくん』のテーマソングが完成したのです!

マンガのテーマソングであり、ストレイテナーのネクストステップになる曲


ところで、気になるのは曲の内容ですよね? 「曲の詳細は今後随時発表」と告知されているものの、チラッと曲の内容が知りたいなあ。何しろ、楽曲制作したホリエさんは「ストレイテナーとしてネクストステップになる曲」と豪語してるんですよ!?
「実際にホリエさんに漫画を読んでいただき、テーマソングとして曲を作っていただきました。仮歌を聴かせていただきましたが、素敵な歌詞でとても感動しました。感じ方はそれぞれかと思いますが、私は『シャープさんとタニタくん』の作品全体に通じるテーマが表現されているように感じました。『シャープさん』『タニタくん』のような“中の人”同士の関係性、フォロワーさんとの関係性、一人のTwitterユーザーとしての自分と誰かの関係性……色々な人物にあてはめながら聴き入ってしまいました」(Oさん)
なるほど。ということは、もしかしたら『シャープさんとタニタくん』にまつわる曲になってるのかもしれません。
「詳しくは今後対談なども組ませていただけたらと思っているので、その辺もホリエさんに伺ってみたいです」(Oさん)

さて、ここでもう一度シャープさんとタニタくんの“アイドル風”イラストを見てみましょう。


これ、もしかして「ストレイテナーが作った曲をシャープさんとタニタくんがアーティストとして歌う」という設定になるのでしょうか? ストレイテナーが「シャープさんとタニタくん」という新人アーティストをプロデュースした……みたいな。
「あくまでテーマソングですので、ストレイテナーさんが演奏して歌っておられます。シャープさんとタニタくんが歌うというパターンも聴いてみたいとは思いますが(笑)」(Oさん)

ところで。アニメ化も決まってないのに曲が、しかもあのストレイテナーによる新曲が誕生したという状況が豪華すぎるのですが。せっかくだから、この勢いのままアニメ化(DVDなどのソフト化)が決定すればいいのに! ……もしかして、こっそりそんな企画が進行しているんじゃないでしょうか? このコラボが、コラボだけで終わるとはとても思えないんですけど。
「アニメ化、実写化等の予定はいまのところございません。これをご覧の方、ご興味ありましたらぜひリブレまでご連絡ください(笑)」(Oさん)

今回は、全ての出来事が見事に噛み合って良い方向へと転がっていったミラクルです。SNSの機能性と、一枚の絵が持つパワーを思い知らされましたよ!
「まさか一枚のイラストからこんな流れになるとは、驚きです」(Oさん)
(寺西ジャジューカ)