女優の栗山千明(32)が21日、NHK「スタジオパークからこんにちは」(毎週月から金曜・午後1時5分〜)に出演し、行き過ぎた“タグ偏愛”を語った。

タグとは、洋服やタオル、毛布やぬいぐるみなどに付いているブランドネームや品質表示などが記載されているタグのこと。番組で栗山は次のように明かした。

「タグを触っていると落ち着くんです。(商品)本体ではないんです。母からは『小さい頃に、使っていた毛布のタグをずっとイジってた』というのを聞きました。ただ、好みがあるんですよ。私は、(タグの中でも)アメリカ製(品に付いている)の硬いタグが好きなんです」

栗山の好みのタグは、化繊素材などの柔らかなものではなく、綿素材の硬いもの。とくにタグの端の部分がお気に入りだと言う。

「(端を)触っていると落ち着く。たとえば、新幹線だったり車の移動中、“ほっと一息したいな”と思うとタグを触ったり。あと、寝る前とか、触ったりしていますね。なので、移動中とかでもタグを触りたいので、持ち運べるように、ゴムでくっつけて、腕に巻いてたりします」

番組では、商品から取り外したタグを髪結い用のゴムにくくり付けた、栗山愛用の“携帯用タグ”を忠実に再現したものを紹介。

「毛布に付いていたタグなんですけど、毛布全体を持ち運ぶのって大変じゃないですか。なので、タグだけを切って、ゴムを付けて、持ち運び用にしているんです。(毛布本体は必要ではなく)タグメインです。(携帯用タグの形状は)合理的なんです。(タグを)なくさないためっていうのもあるんですけど、腕に通してそのまま触れるっていう。変じゃないですか、露骨にタグを触っていると。(これだと)何気なく触っていられる。腕にゴムを付けてらっしゃる方もいますし」

栗山の告白に、スタジオ観覧席からは“理解できない”といったようなため息も漏れ聞こえたが、彼女はこう続けた。

「気に入るタグとの出会いって、なかなかないんですよ。なので、見つけたときには、たとえばなんですけど、スタイリストさんが用意してくれたヒザ掛けとかに付いていたタグがよかったりすると、『タグだけください』って言って、タグだけいただいてゴムに付けて持ち歩いたりしています」

番組に出演した心理カウンセラーの塚越友子さんは、栗山の“タグ偏愛”を「ライナスの毛布」現象だと分析。ライナスの毛布とは、スヌーピーで有名な漫画「PEANUTS」に出てくるライナス君がいつも持っている青い毛布のように、持っているだけで安心する毛布のこと。それを心理学の知識では「安心毛布」と言う。

「たぶん、みなさんこういうことが小さい頃にあったと思うんですよね。1歳半から2歳ぐらいの子どもによくある現象なんですけど、『ライナスの毛布』って言って、毛布とかお気に入りのぬいぐるみとかを片時も離さず持ち歩く。簡単に行ったら、それを(栗山さんは現在まで)引きずっている状態。ぬいぐるみとかを、お子さんが持ち歩くのって、“お母さんとずっと一緒にいないと不安なんだけど、離れてお友達と遊びたいし”っていうときの、(ぬいぐるみは)お母さん代わりの安心材料なんですね。それを心理学では『移行対象』って言うんですけど。これが転じて大人になっても、不安を感じると不安を解消するためにタグを持ち歩くとか、触るとか、という状態だと思います」(塚越さん)

その分析に栗山も「なるほど、分かります。不安と結び付くか分からないんですけど、お仕事をしている間とか、常に“これが正しいのか、どうなのか”と判断しながらお仕事をしている状態なので。ちょっと時間が空くと、前向きになりたいと言いますか、不安を解消したいのか、触りたくなるんだろうなって思います」と納得していた。