中国では近年、官僚が裸で愛人と情事に及ぶ様子を撮影した画像や動画がネット上に流出するスキャンダルがしばしば起こる。官僚のスキャンダル発覚の多くは、関係のこじれた愛人による告発だというから恐ろしい。中国メディア・鳳凰網は26日「日本の女性はどうして『愛人』を告発することが少ないのか」とする評論記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国では近年、官僚が裸で愛人と情事に及ぶ様子を撮影した画像や動画がネット上に流出するスキャンダルがしばしば起こる。官僚のスキャンダル発覚の多くは、関係のこじれた愛人による告発だというから恐ろしい。中国メディア・鳳凰網は26日「日本の女性はどうして『愛人』を告発することが少ないのか」とする評論記事を掲載した。

 記事は、中国共産党中央規律検査委員会の報告で、中国の汚職官僚の7割が愛人から告発されて発覚したものであると紹介。一方、日本ではこのようなケースはあまり存在しないことを説明したうえで、その理由について3つの点から論じた。

 1つ目は、男性官僚が愛人の女性と関係を持つのは主に感情によるもの、その次に性的な欲求によるものであり、金銭目当てで女性が愛人となるケースが少ない点を挙げた。日本では伝統的に、金銭目当ての関係は娼婦の世界でのみ発生してきたためである、としている。

 2つ目は、日本では市民の監視や政敵の揚げ足取りが厳しく、わいろを受け取る機会も少なければ、愛人が不正な手段で公務員になったり官僚になったりするチャンスもないことを示した。

 そして3つ目に挙げたのは、「日本の女性には特別な羞恥心があり、他人の愛人であることが露呈してしまうと顔をあげることが出来なくなる」という点だ。それゆえ、愛人の女性が官僚の男性を告発するようなことがあれば、真っ先に社会の批判や蔑視を受けるのは男性ではなく女性であり、他人から賛同を得られず孤立することになり、集団社会である日本では生きていくことが難しくなってしまうと論じている。

 記事はまた、日本で男性官僚が愛人に「告発」されるケースで最も多いのは、男性が亡くなった後に暴露本やメディアのインタビューを通じて発表される形態であると説明した。

 確かに日本では官僚と女性が裸で抱き合っているような画像や映像が流出することは、中国に比べれば少ない。と言うよりも、中国が多すぎるのだ。散々「見せしめ」が吊し上げられているにも関わらずスキャンダルが後を絶たないのは、「自分は大丈夫」と思っているからなのか、それとも欲情を抑えきれないからなのか。

 日本だって官僚や政治家によるスキャンダルが全くない訳ではない、というのは周知の事実。ただ、日本の場合はスキャンダルを暴露するのは大衆向けの週刊誌なのだ。この点は、中国とは大きく異なる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)