アメリカ空軍が運用する、まるで凧のような不思議な形状をしたステルス爆撃機「B-2」。ノースロップ・グラマン社が設計したこの爆撃機はたった21機しか製造されておらず、1機20億ドル(約2200億円)ともされる高額な製造コストにより「同重量の金と同じ価値」なんていわれることもあるほどです。
 
しかし、全幅が52mを超えるこの爆撃機がどうやってレーダーから消えるのか、不思議ですよね。レーダーには「大きな鳥」くらいにしか映り込まないこのB-2にどのようなテクノロジーが使われているのか、わかりやすく解説した動画が登場したのでご紹介したいと思います。
 


 
B-2はまるで凧のような三角形の形状となっていますが、この形はレーダーを正面に反射しないためにデザインされました。設計にはスーパーコンピュターによるモデルが用いられ、レーダーをかいくぐるために凹凸を抑えた形に設計されています。


また、エンジンを機体に内蔵することでステルス性能はさらに向上。またエンジンの吸気と排気は機体上方から行ない、地上施設から発見されることを防いでいます。そして、エンジンの左右の出力を変えることで、旋回することも可能です。
 
さらに機体の表面に塗られた塗料はレーダー波を吸収し、熱エネルギーに変えてしまうのです。


 
このように「ステルス性能」の向上のためにあらゆる努力が注がれたB-2爆撃機ですが、「核攻撃による抑止力」としてだけでなく通常爆撃によるミッションにも参加しています。さらに米空軍はB-2の次世代機となる「B-21」のデザインも公開(上画像)していますが、その姿はB-2とそっくり。1970年代から設計が開始され、1997年に運用が開始されたB-2爆撃機の完成度がいかに高かったのかがわかりますね!
 
Image Credit: YouTube
■Stealth - How Does it Work? (Northrop B-2 Spirit)
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