トップ下で躍動した清武、4得点に絡むも貪欲に「もっといいプレーを」

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 約3年4カ月ぶりのゴールを「うれしかった」と素直に喜んだ。24日、日本代表MF清武弘嗣(ハノーファー/ドイツ)は2018FIFAワールドカップロシア アジア2次予選のアフガニスタン戦に、4−4−2のトップ下で先発出場。日本が奪った5点中、4点に絡む活躍を見せた。

 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が前日に「違うオーガナイズでトライしたい」と宣言していた通り、日本は新システムに挑戦。前半28分にはMF長谷部誠(フランクフルト/ドイツ)を中心にセンターサークル付近に集まって話し合う場面が見られ、清武は「試行錯誤しながらだった」と振り返った。それでも「すごく周りも見えていたし、体もよく動いて、冷静にできた」とトップ下の位置で躍動する。

 43分、先制点は清武の絶妙なアシストから生まれた。ペナルティエリア手前でボールを受けると、鋭い縦パスを前線に入れる。エリア内中央でFW岡崎慎司(レスター/イングランド)がDF2人に囲まれながらも、技ありシュートでネットを揺らした。

「スポンとダイレクトにハセさん(長谷部)が入れてくれたので、僕がフリーでボールを持てた。そのままいいリズムで岡ちゃん(岡崎)に渡せました。最後は岡ちゃんの技術でいいゴールだった」

 すると58分、FW金崎夢生(鹿島アントラーズ)が浮かせたボールに反応した清武は、ゴール前に抜け出し、「本当に当てるだけでした」と左足ダイレクトで流し込んだ。清武にとって、2012年11月14日に行われたブラジル・ワールドカップ アジア最終予選のオマーン戦以来となる代表ゴール。その後はCKからDF吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)のヘディングシュートをアシストし、終盤には清武のクロスを起点としてチームに5点目をもたらした。

 試合前日に清武はこう語っていた。「監督が求めているのは恐らくFWの近くでプレーして、ゴールに直結するようなプレー。1本のパスでゴールに入るとか、自分が決めることを求めてると思う」。その言葉の通り、1本のパスで岡崎のゴールをお膳立てし、自らゴールを決めて存在感を発揮した。一方で「まだまだ点も取れたし、もっといいプレーを出さないといけない」と反省を口にする。「(29日の)シリア戦はもっともっと厳しい戦いになる。しっかりと切り替えて集中してやりたい」と気を引き締めた。