【質疑応答】手倉森監督「アジア予選をベースに違うオプションを作っていかなければいけない」《ポルトガル遠征》

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▽日本サッカー協会(JFA)は14日、3月21日から30日に行われるU-23日本代表のポルトガル遠征のメンバー発表を行った。

▽会見に出席した手倉森誠監督が質疑応答を行っている。会見内容は以下の通り。

◆手倉森誠監督

──初招集となったファン・ウェルメスケルケン・際選手について

「テクニカルが調査して、五輪最終予選のエントリーには入れていました。今回、室屋、松原がケガで下ので、候補者の一人として映像集めました。その映像を見て興味が湧いてきたので」

「このタイミングで、ヨーロッパでメキシコとできるタイミングで。彼はオランダでプレーしていますので、招集するチャンス、縁があると思って選びました」

──櫛引選手、矢島選手が選出されていない理由は

「十分彼らの力は分かっています。そのポジションの新たなライバルの力を試したい、という考えを優先しました。彼らには直接電話して理解してもらっています」

──負傷者が多いサイドバックの強化については

「このように(ファン・ウェルメスケルケン・際を招集すること)考えています。(ケガで選手が)いなくなったので、違うやつを探せとのお知らせだと感じています。そこで、ファンが浮上してきました。彼はどこのポジションでもできます。このメンバーで言えば、亀川も両サイドできます。外れた室屋もそうでした」

「本大会になれば18人に絞らなければなりません。2つのポジションをやれることが条件になってきます。左右できる条件は非常に大事になるだろうと思っています」

「ファンは両サイド、ボランチもこなせる。前節は左サイドハーフで出ていました。ロングスローもあります。今までのU-23代表が武器として持っていなかった部分を、彼が可能性として落とし込んでくれればという期待はしています。サイドバックはに関しては両方できるのがちょっとした条件になるのかなと思っています」

──予選に出場しなかった選手が入ってきているが、戦術面での落とし込みを強化したいと考えているか

「新しい選手もあの大会は見ていたはずですし、自分が入った時のイメージをしているでしょう。また、この世代の選手たちは戦術理解度が高いと思っています。最終予選が終わった最初のキャンプでこれだけ選手が入れ替わるのは、選ばれていない選手にも可能性があることを示唆している。そう感じて欲しいですね」

──今回は22名の発表だが、1名は追加招集されるのか

「僕が22名にしました。ブイブイ(笑)。これから本大会に向けて18人に絞らなければいけません。これまでの活動は23人でしたが、徐々に減っていく覚悟です。フィールドはまるっきりターンオーバーできるわけではありません。連戦させたい狙いもあり、一気に減らすより22人で今回はやりたいと話しました」

──これからは戦術に合った選手を呼ぶのか、それともオプションを選んでいくのか

「クオリティを高めたいという狙いです。アジアで、割り切った戦いを覚悟したのがあの23人でした。これから戦う世界は、違った持ち味で戦わなければいけない状況です。1つの例は、アジアは浮いたボールが多いですが、世界は地上戦が多い可能性がある。そうなった時に、優先順位を下のパスで崩せるようなクオリティを高めておきたい」

「そうなった時に鎌田や関根は、アジアでは使いませんでしたが世界では可能性出てくる。そこを試したいと思っています」

──これまでは4-4-2がベースだったが、違うフォーメーションも考えているか

「鋭いですね(笑)。その通りです。さっきも世界との戦いに向けて違った戦い方を用意すると言いました。4-4-2で戦ってきたアジア予選をベースに違うオプションを作っていかなければいけないなと」

「トップ下を置くオプションは、A代表でもあるように日本の強みです。本大会に向けてそれを準備することで、よりA代表と繋がるような強化、そこまで狙ってやっていければと思っています」