Steamコントローラーをつくり出す「完全オートメーション・ロボット」の動画

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ゲームの開発・販売を手がけ、いまではハードウェアメーカーにもなったValve社が、新しい「Steam」ゲームコントローラーをつくり出す「ロボット」に焦点を当てた動画を公開した。米国内最大の完全オートメーションの組み立てラインだという。

ゲーム愛好家たちよ、恐怖せよ──「Portal」(ポータル)の予言は的中した。少なくとも、ゲームの開発・販売を手がけ、いまではハードウェアメーカーにもなったValve社がリリースした動画の要点は、そういうことのようだ。

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この動画では、Valve社が新型のSteamコントローラーをつくり出すロボットに焦点が当てられている。

このコントローラーは、イリノイ州にある組み立て工場で、Aperture Science社のロボットによって組み立てられている。

Valve社は次のように述べている。「最初にハードウェアの設計を始めたときに、製造もやってみようと決めました。柔軟性に富んだコントローラーをつくるという目標を達成するために、製造プロセスにも同じくらいの柔軟性をもたせることが重要だと考えました。それはつまり、オートメーション化された組み立てラインに目を向けることを意味しました」

「この種の消費者向けハードウェアの多くは、製造の各段階で依然として人の手が関わっているのが普通ですが、わたしたちは、ある意味で極端に走り、米国内最大の完全オートメーションの組み立てラインをつくりました」

新しいゲームコントローラーは、親指で操作する通常のジョイスティックや、正面にある数々のボタンに加え、PCゲームのマウス操作を再現するデュアルトラックパッドと、その下のグリップパッドボタンが特徴だ。入力設定はユーザー側でカスタマイズできる。ただし、パッド類の型破りな性質を考慮すると、Valve社はその構造に若干の融通性をもたせたかったのだろう。

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スティックによるゲームへの入力を改良し、マウス並みの正確さで行えるようにする「マウス風ジョイスティックモード」のような繊細な機能や、コントローラーのジャイロメーターの改善といったことのほかに、Valve社はホットキーによるタッチメニューも追加した。これによりプレイヤーは、ある程度頻繁に使用するコマンドを、ヘッドアップディスプレイにある16のスロットに表示しておくことができるようになり、時間をかけてボタンをカスタマイズする必要がなくなる。

今後は、さらにふたつの大型アップデートが予定されている。まずは、Steamコントローラーを登録し、そこに自分用にカスタマイズした設定を保存できるようになる。いったん保存してしまえば、各ゲームでどのようにコントローラーを使いたいかという環境設定が固定され、協力プレイをするためにコントローラーを持って友人の家へ行ったとしても、自宅と同じように使える。

さらにValve社では、Steam未対応ゲームのコントローラーのサポートも計画している。これによりプレイヤーは、よそで購入したゲームの環境設定を共有することが可能になるだろう。ゲームをSteamライブラリーにインポートすると、そのゲームで使用する、コミュニティー発行のコントローラー・レイアウトを、クライアントが自動的に探し出す。こうした機能はどちらも、Steamクライアントの次期ベータ版とともに発表されることになっている。

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