株の世界の「有吉弘行」を発見! 10年以上の時を経て最高益を更新し 上昇見込みの“再ブレイク株”4銘柄を大公開!

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2013年から今年の夏までほぼ右肩上がりの上昇を見せてきた日経平均。そこには企業業績の回復という裏付けがあった。そして10年以上経て過去最高の営業利益を更新する株をランキングで公開したのが今発売中のダイヤモンド・ザイ12月号の大特集「反撃日本株ランキング」だ。今回はその中から、今大きな株価上昇が見込める株を紹介しよう。

久方ぶりに驚異の復活を遂げる株の筆頭は
インバウンド需要の取り込みに成功した株!

「最近、最も顕著に業績を伸ばしている企業のひとつはインバウンド需要を取り込んでいる企業です」と話すのは岡三証券の小川佳紀さん。

 訪日外国人の増加はしばらく前から至るところで顕著になっている。それにいち早く対応できた企業がここに来て久方ぶりの好業績を獲得する結果になっている。

 小売りに関して言えば、国内の人口減少が進む中、売上げは減っていくと思われがちだったが、それを訪日外国人の需要でカバーするばかりではなく、魅力あるサービスを打ち出し、見事に過去最高の業績を打ち立てる企業も現れている。このほかも訪日外国人の需要を獲得した企業の例としては、鉄道やホテルなども挙げられる。

 海外で稼ぐ企業に目を向ければ、エネルギー関連に注目だ。中国やアセアン諸国など海外の工場設備やインフラ整備需要を取り込み、電力機器の供給拡大に成功した企業などが好業績となっている。ただし、中国の依存度が高い銘柄は、危うさが指摘されている中国の今後の景気次第では、業績が下振れる可能性もあるので注意したい。

 他にも、北陸新幹線の開業により業績に大きな恩恵がもたらされる企業にも注目。西日本旅客鉄道(9031)は言うまでもないが、新幹線の開業で人が集まる北陸で飲食店をチェーン展開するハチバン(9950)も想定以上の好業績が見込まれ、久方ぶりの最高益更新が見えている。また、正栄食品工業のように健康食品や自然食品のニーズが国内や米国だけでなく、中国でも拡大したことを受け、久方ぶりの最高益となった企業も現れている。健康に対する意識は今後もますます強まると思われる。長期的にこうした株を買うにはいいタイミングだ。

 M&Aによって、事業を拡大する企業の存在も見逃せない。たとえば、フィットネスクラブを運営するセントラルスポーツ(4801)は他のスポーツクラブを買収して、規模を拡大させているが、単なる規模の拡大ではなく、多様化するニーズに対応するため、ターゲットに応じた中小型店の出店を強化するなど細やかな戦略をとることで久方ぶりの最高益となるのだ。

92年3月期の営業最高益を24年ぶりに
更新する7万円程度で買える株とは?

 今回紹介する中で、最も長い年数をかけて営業最高益を更新するのは日新電機と丸全昭和運輸の2社。ともに92年3月期の営業最高益を今期24年ぶりに更新する見込みで、今後の株価上昇の期待も大きい。 

 日新電機(6641)は電力機器事業を中心に水処理集中制御監視システムなどを手掛ける会社。中国、東南アジアなどに生産拠点を設け、事業を拡大させている。

 丸全昭和運輸(9068)は今年2月に日本電産グループの物流子会社を買収したことで、収益を大きく拡大させることに成功。国内外のネットワークが強化されたため、今後の成長も期待できそうだ。

 西日本旅客鉄道(9021)は93年3月期の営業最高益を今期更新する見込み。北陸新幹線の開業効果が得られるほか、訪日外国人の取り込みを鉄道のみならず、旅行業、ホテル業などグループ全体で強化させていく計画だ。

 97年3月期の営業最高益を更新させるのがラオックス(8202)。インバウンド銘柄の象徴的存在だ。