日本ハム・栗山英樹監督【写真:編集部】

写真拡大

大谷を「エース」と呼ばない指揮官、「数字的には決して悪くないが…」

 日本ハムの栗山英樹監督が、二刀流3年目のシーズンを終えた大谷翔平投手を厳しく評価した。

 これまで大谷には「チームを優勝させろ。翔平の能力で勝てないのは課題があると言うこと」と厳しい姿勢で接し、「エース」と呼ぶこともなかった。5日のロッテ戦(QVC)でレギュラーシーズンが終了。指揮官はやはり、物足りなさを口にした。

「もっともっときっちりやらせたかったというのがある。数字的には決して悪くないかもしれないが、僕の中では『なんで20勝できなかったんだ』という思いが強い」

 大谷は奪三振のタイトルこそ楽天・則本に譲ったが、15勝4敗、防御率2.24、勝率7割5分で、パ・リーグ投手タイトルの3冠を確定させた。今や球界のエースに成長しつつあるが、指揮官には関係ないようだ。

「今は、タイトルを取る、が目標ではない」

「(タイトルを取ったことは)いつかユニホームを脱ぐ時に、それが良かったのか、悪かったのか、を感じられる時がある。翔平にとって、いいのか悪いのか分からないが、今は、タイトルを取る、が目標ではない」

 大谷が入団してから一貫して「3年目までは体の様子を見て」と話し、慎重に起用してきた。

「翔平に関して、1番良かったのは大きなケガもなく、CSにいけそうなこと。それは良かったなと思う」

 10日からのロッテとのクライマックスシリーズ・ファーストステージ(札幌ドーム)では、チームの先陣を切ってマウンドに上がることが有力だ。日本最速162キロ右腕へ、指揮官はチームを日本一へ導く快投を期待している。