学生の窓口編集部

写真拡大

日本のお札には、「偽造防止」のためのさまざまな工夫がされています。例えば、特殊な印刷方法でお札に付けた凹凸や、光にかざすと肖像画が浮かび上がる「白黒透かし」なども有名です。他にも、お札には偽造防止のために「文字」が入っています。今回は、この「お札に印刷されている文字」についてご紹介します。

■手元にあるなら今すぐ確認!

●大小さまざまな「NIPPON GINKO」の文字
お札には大小さまざまな「NIPPON GINKO」という文字が、あちらこちらに印刷されています。細かいものだと、例えば、一万円札の右上、「10000」という文字の下の黒いライン。よく見ると非常に小さい文字で「NIPPON GINKO」と印刷されているのです。他にも紙幣表面の中央下部。「国立印刷局製造」の文字の上の黒い波線も「NIPPON GINKO」の文字です。

同じように五千円札や千円札も、表面上部の数字の下のラインが「NIPPON GINKO」の文字で印刷されていたりします。恐ろしい精度の印刷技術です。

●小さすぎて見えない?「ニ・ホ・ン」の文字
それぞれのお札にはどこかに「ニ・ホ・ン」の文字が隠されています。一万円札の場合、まず印章の右側に「ニ」があり、中央の白い円の左上に「ホ」。そして左上の「10000」という数字の右側に「ン」があります。はっきり言って肉眼では非常に見づらいです。ルーペなどがあればぜひ見てみましょう。もちろん五千円札も千円札にも同じように「ニ・ホ・ン」の文字が隠されています。こちらはぜひノーヒントで探してみてください。見つけたときは驚きますよ。

●ホログラムの中に「日本」の文字
一万円札と五千円札には、額面数字などが浮かび上がるホログラムがあります。このホログラムを光に当てながら傾けてみてください。なんとホログラムの中にも「NIPPON GINKO」の文字があります。さらによく見てみてると……一番上に「日」、一番下に「本」の文字が見えるのです。これは知っている人は少ないでしょう。

●硬貨にも「NIPPON」の文字
お札だけでなく、実は硬貨にも「知られざる文字」があったりします。例えば、500円硬貨。裏面の「500」の文字の下部に「N」「I」「P」「P」「O」「N」の文字が小さく彫られています。また、表面のキリの花にも同じように「N」「I」「P」「P」「O」「N」の文字が彫られています。他にも、硬貨を傾けると「500」の数字の中に「500円」の文字が見える、というのもありますね。

日本のお札や硬貨には、偽造を防止するために、こうした文字が入っています。特に小さな「NIPPON GINKO」の文字は、「マイクロ文字」といわれ、カラーコピー機では再現が困難なもの。日本のお札は世界トップクラスの技術で造られているのです。

手元に一万円札がある人は、今すぐに見てみてください!

(中田ボンベ@dcp)