1901年以降、40歳以上でのシーズン三塁打数ランキング

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フェンス直撃の大飛球に「ヤンキースタジアムなら本塁打」

 マーリンズイチロー外野手(41)が20日(日本時間21日)の本拠地フィリーズ戦で2点リードの8回にライトフェンス直撃の三塁打を放つなど、5打数2安打2得点で今季16度目のマルチ安打をマークした。イチローの三塁打は今季6本目で2012年以来3年ぶり。メジャーで近代野球のルールが定まった1901年以降では、41歳以上の選手がシーズン6三塁打以上をマークしたのは4人目で、イチローの超人ぶりが改めて浮き彫りとなった。

 背番号「51」の最大の見せ場は8回にやってきた。1死走者なしの場面で左腕ローウェンが投じた3球目、91マイル(約147キロ)の速球を捉えると、打球は右翼フェンスを直撃。イチローは快足を飛ばし、三塁に到達した。その後、プラドの犠牲フライで生還。試合終盤に追い上げられていたチームに貴重な追加点をもたらし、9-7の勝利に貢献した。

 イチローの三塁打は試合を中継した地元テレビ局「FOXスポーツ・フロリダ」の実況が「これは約400フィート(約121・9メートル)の三塁打ですね」と評するほどの大飛球で、解説者も392フィート(119・5メートル)のフェンスに直撃した打球に「ヤンキースタジアムなら間違いなく、シアトルでもおそらく入っていましたね」と、右中間が約117・3メートルのヤンキースタジアムや116・1メートルのセーフコ・フィールドを例に出しながら分析した。

福本氏が持つ三塁打の日本記録に王手、目前に迫る数々の偉業

 イチローは今季二塁打が例年よりも少ないペースで、ここまで3本にとどまっているが、逆に三塁打を6本マーク。これで日米通算114本(NPB23本、MLB91本)とし、福本豊氏のプロ野球記録115本にあと「1」と迫っている。

 メジャーリーグでシーズン開幕時に40歳以上の選手の1シーズン6本以上の三塁打は5人目。また、41歳以上では4人目。打球が飛ぶ位置だけでなく、走力を求められる三塁打を今もなお変わらないペースで積み上げるイチローは驚異的と言っていいだろう。

 18日には2年ぶり51度目となる1試合4安打もマーク。地元記者には、41歳での4安打は球団史上最年長記録とも伝えられた。

 イチローは三塁打の日本記録到達に王手をかけただけでなく、ここまで日米通算4199安打(日本1278本、メジャー2921本)をマークしており、メジャー歴代1位のピート・ローズ氏の4256安打まで残り57本、メジャー3000安打まで79本、さらにメジャー500盗塁まで3盗塁に迫る。数々の偉業が目前に迫るレジェンド。今後もその活躍から目が離せない。