ミランが歴史的な一日を迎えた。ビー・タエチャウボル氏とシルヴィオ・ベルルスコーニ氏が、ミラン株式48%の売却で合意したのだ。買収金額は5億ユーロ(約700億円)となる。

タエチャウボル氏は前回の訪問から約1カ月強でミラノに戻ってきた。4日折る、ベルルスコーニ氏と会談。ベルルスコーニ氏は緊急会議を招集し、娘のバルバラ氏にも電話で連絡した。

タエチャウボル氏のオファーは、クラブ株式100%の売却、つまり完全買収でもあった。同氏は約10億ユーロ(約1400億円)と評価している。だが、ベルルスコーニ氏は株式の過半数を売るつもりはないという姿勢を強調。つまり最初のオファーを断った。一方で、過半数に満たない株式の売却には応じる姿勢を示した。

5日に入り、タエチャウボル氏は再び過半数以上の株式買収を試みる。同日、ベルルスコーニ氏はバルバラ氏とともに会談。親会社フィニンヴェストの社長で、ベルルスコーニ氏の娘であるマリーナ氏も加わった。

会談は約1時間で終了し、これが決定打となった。ミランの株式48%がタエチャウボル氏の手にわたることになったのだ。フィニンヴェスト社はその後、ベルルスコーニ氏がタエチャウボル氏と合意したことを発表している。

フィニンヴェスト社の発表によると、「クラブをコントロールするのはベルルスコーニとフィニンヴェストで変わらず、株式の52%を保有する。タエチャウボル氏が代表するコングロマリットが48%を保有する」とのこと。

また発表では、ベルルスコーニ氏とタエチャウボル氏が「ミランをその歴史、栄誉、結果にふさわしい場所に、イタリア国内および国際的に戻すために、野心的かつ素晴らしい金銭的・スポーツ的プロジェクトをともに築きあげるために仕事をしていく」とされている。