4月26日スタートの新ドラマ「天皇の料理番」(TBS系)制作発表。(左から)鈴木亮平、佐藤健、黒木華

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「キャベツの千切りならふつうの人より上手になりました。玉ねぎのみじん切りも!」(佐藤健)

4月26日スタートの新ドラマ「天皇の料理番」(毎週日曜よる9時、初回は2時間スペシャル)。制作発表が都内で行われ、主演の佐藤健のほか、黒木華、鈴木亮平、桐谷健太、柄本佑、高岡早紀、佐藤蛾次郎、芦名星、武田鉄矢、加藤雅也、美保純、杉本哲太、郷ひろみ、小林薫らが出席した。

本ドラマの原作は直木賞作家・杉森久英の同名小説。田舎育ちの少年が西洋料理のシェフに憧れ、上京。料理修業を重ね、フランス留学などを経て、弱冠26歳で“天皇の料理番”にまで登りつめる。実在の人物の波瀾万丈な人生をフィクションも交ぜながら描く。制作発表の様子から7つの見どころをピックアップしてみた。

その1:佐藤健の包丁さばき


大正・昭和時代の宮内省厨司長を務めた秋山徳蔵氏(ドラマでの役名は「秋山篤蔵」)を演じるのは、佐藤健。料理はまったくの初心者で、役作りのために料理教室も通ったそう。また、撮影現場でもセット脇に設置されたキッチンでトレーニングを重ねたとか。

「得意料理とまでは言えないけど、キャベツの千切りは自信があります。玉ねぎの千切りも本気を出せば(笑)。フランス料理の付け合わせなどでよく見かける『じゃがいものシャトー切り』もペティナイフ一本でできるようになりました」(佐藤健)

劇中では料理人見習いとして野菜をむいたり、刻んだりするのはもちろん、魚もさばくそう。「オフの日も撮影のために練習しています」という包丁さばきに注目したい。

その2:鈴木亮平の減量と兄弟愛


篤蔵(佐藤健)の兄・周太郎を演じるのは鈴木亮平。自らも弁護士になるという夢を抱いているが、突然の病に阻まれる。鈴木は役作りのため、半年間かけて約20kgの減量に挑戦したという。

「とにかく苦しかったですね。頭がボーッとして集中できない。そんなとき、プロデューサーに『本当に篤蔵を愛してくれないと困る!』と言われ、それ以来毎日、健のことを考えるようにしました。寝る時も、風呂に入るときも健の顔を思い浮かべては『可愛いなあ』と」(鈴木亮平)

その3:黒木華のけなげ妻ぶり


篤蔵の妻・俊子(黒木華)は控えめながら芯が強く、夢を追い求める夫を辛抱強く支えるという役柄。黒木も鈴木同様、プロデューサーから「本気で篤蔵を愛してほしい」と言われたという。

「佐藤さんの日めくりカレンダーをいただいて、撮影で会わない日も毎日見て、『今頃、篤蔵さんどうしてるかな』と考えていました」(黒木華)

佐藤が「最近はもう20枚ぐらい一度にめくっちゃってるでしょ」と茶化すと、「そんなことないです…」と、はにかみながら否定。その慎ましやかな雰囲気にキュンキュン来ること請け合いだ。

その4:人生を変えたカツレツ


主人公がシェフとなれば、劇中に登場するさまざまな料理もお楽しみのひとつ。「いちばん印象に残っている料理は?」という質問に対する佐藤の答えは「やっぱり、カツレツ」。主人公・篤蔵が料理人を目指すきっかけとなった料理である。一方、鈴木が選んだのもカツレツ。「あまりにおいしそうで、減量が明けてすぐに食べに行きました」と語った。

運命のカツレツはさっそく26日放送の第1話に登場。また、東京・丸の内にある三菱一号館美術館併設のカフェバー「Cafe1894」では1日5食限定で「カツレツ」をテーマにしたコラボメニューを提供中(〜7月12日)。食べたい!

その5:佐藤健×郷ひろみのフランス語


篤蔵の人生に大きな影響を与える在仏日本大使・粟野慎一郎を演じるのは、郷ひろみ。「刑事貴族」(日本テレビ系)以来、24年ぶりのドラマ出演となる。フランス語が堪能という役柄を演じるにあたって、「生後9か月の双子の子どもたちがフランス語をしゃべり始めると錯覚するぐらい聞き込んだ」と振り返る。

一方、佐藤健も膨大なフランス語のセリフと格闘したとか。
「テープをもらって聞くんですが次の撮影日のシーンのことしか考えられない状況。一夜漬けのような感覚で2〜3日でガッと覚えて撮影に間に合わせるという連続でした」(佐藤健)

その6:高岡早紀VS芦名星の妖艶美女対決


高岡早紀演じる洋食屋「バンザイ軒」の女将は“全身から色気が漏れ出す妖艶な美女”という役どころ。高岡自身も「なかなかここまでぶっ飛んでる役も多くはないので、ドキドキしながら演じさせていただきました」と語る。プレス資料には「夫のおらぬ隙に篤蔵を誘惑」という気になる一文も……。篤蔵、貞操の危機である。

芦名星が演じるのは篤蔵の兄・周太郎の幼なじみである茅野(かやの)。吉原で女郎として働いている。吉原の外のことはほとんど知らず、外の世界に出ることも許されない。だからこそ、弁護士を夢見る周太郎に密かに想いを寄せる。周太郎・篤蔵兄弟をとりこにするのは場末感あふれる人妻か、女のプロか。妖艶美女対決の行方も見守りたい。

その7:佐藤健のおじさん&おじいさん姿


役に合わせて髪をバッサリ切り、坊主頭にした佐藤健。髪を短くしたら「親父に似てる」と思ったそう。現在は収録が折り返し地点にさしかかり、髪もだいぶ伸びたとか。
「ちょうど今、30歳ぐらいまで撮り終えました。どのような形になるかはわかりませんが、今回のドラマでは80代半ばまで演じます。後ろ姿とか、声だけみたいなこともあるかもしれませんね。でも、40代とか50代はふつうに演じると思います。自分でもどうなるか楽しみ」(佐藤健)

坊主からフサフサになり、やがてハゲちらかしたりするのか……。あらぬ妄想をかきたてられつつ、第1話は今週末26日、2時間スペシャルでスタートです。
(島影真奈美)