楽天の三木谷浩史社長(資料写真撮影:吉川忠行)

写真拡大

楽天<4755>は19日、東京都民銀行<8339>と業務提携し、インターネット専業銀行の設立協議に入ると正式に発表した。新生銀行<8303>との住宅ローン会社設立、米保険最大手AIGグループ<8685>のアメリカンホーム保険との損害保険業参入に向けた準備会社設立についても合意したと、同時に発表。証券、信販などの金融事業も展開している楽天は、約3000万人の会員を対象にしたインターネット上の総合金融グループを形成することになる。

 都民銀行は東京都内に店舗を展開し、中小企業向け融資を積極的に行っている。両社は第1弾として7月までに、ネット上の仮想商店街「楽天市場」内に、都民銀行の支店を開設する。同行楽天支店は、商品購入時の決済サービスなど既存の事業との連携だけでなく、出店者をはじめとする中小企業への融資も手掛ける。

 新生銀行とは50%ずつの共同出資で「楽天モーゲージ(仮称)」(資本金10億円)を2月中旬に設立、役員5人のうち楽天は3人派遣する。アメリカンホーム保険と3月に設立するのは「楽天インシュアランスプランニング(仮称)」(資本金5億円)で、楽天が80%出資。損保事業参入に向けて、少額短期保険業者の登録のための届け出を金融庁に行う。【了】