ヤンキースの開幕戦で、田中将大投手の先発が濃厚とされている。現在行われているスプリングキャンプで米メディアは、昨年の尺骨側副靭帯の部分断裂からの回復状況や、今シーズンに向けての調整方法について注目していた。

地元紙<ニューヨークポスト>は球速に焦点を当て、「田中投手の謎の多い今シーズンの調整」について言及している。

同紙は「ヤンキースにとって、この26歳の先発投手は不可欠」とした上で、「この春のキャンプは腕の強化やバランスを重視したトレーニングを行っている。3月18日のブレーブス戦の球速は、負傷前の94〜96マイルを下回る最速91マイル〜90マイル以下と、10キロほど遅い速度で投げていた」と指摘している。

これについてロスチャイルドコーチは「この時期に平均速度に差が出ることはよくあることなので、スピードが落ちたとは思っていない。準備が整えば平均速度も変わってくる」「田中のオフシーズンのリハビリは見ていないが、冬に行ったプログラムに関してよく話し合ったし、彼は治癒しておりすべて上手くっていると感じている」とし、ジラルディ監督も「確かに91マイルは少し遅い印象だが、シンカーを多く投げたこともあるし、全く心配はない」とコメントしている。

6年連続で開幕投手となったCC・サバシア投手のキャンプでの出遅れもあり、多くの米メディアが「(田中投手は)登板の間隔から見て開幕戦での先発が確実」と伝えている。冬から春にかけて、選手やコーチ陣に対し繰り返し投げかけられていた「田中投手の肘の問題」と「開幕投手の選出」についての質問も、開幕と同時に収束に向かうだろう。