来年のNHK大河ドラマ『花燃ゆ』の主役で、幕末の思想家、吉田松陰の妹・文役を演じる井上真央(27)。’11年、朝の連続テレビ小説『おひさま』でもヒロインを演じており、朝ドラと大河で主演した女優は松嶋菜々子(41)、宮崎あおい(29)に続いて3人めとなる。

「安倍首相の地元・山口を舞台にした今作の撮影現場の様子が気になるのか、籾井会長もスタジオ内の撮影を見に来ることもある」(NHK関係者)

 NHKが寄せる井上への期待値は高いが、ギャラはけっして高くない。

NHKのギャラは貢献度で決まる。子役時代、朝ドラ、紅白司会を経た彼女は27歳にしてトップクラス。BSや再放送を含め1週30万〜45万円。民放に比べて安いが、それでも井上さんは出てくれる」(NHK関係者)

 井上の女優デビューは5歳。女優魂が宿ったのはNHKだった。彼女は雑誌で、「小3のときに出たドラマ『藏』(NHK)が私の原点。“女優になりたい”気持ちがはっきりした作品でした」と語っている。

 その後、芸能活動を一時休止し、明治大学に進学。在学中、『花より男子』(TBS系)に主演。そして’11年、『おひさま』主演に抜擢された。

「事前に深く役作りしてくる役者は多いが、彼女は撮り終わってからも反省している。『昨日の収録でこうしたほうがよかった……』と。真面目なんです」(『おひさま』スタッフ)

花燃ゆ』の関係者も次のように話す。

「若いのに気遣いができる。大御所への挨拶は丁寧に、兄役の伊勢谷友介には笑顔で『兄上、今日もよしなに』などと相手に合わせて器用に変えられる。事前に吉田松陰の生家や墓に行ったり、本を読み、『その当時の長州藩は〜』と、時代背景をよく勉強している」

NHKの寵愛”をメディアが専門の上智大学・碓井広義教授はこう見る。

「井上さんはNHKが求める“イメージのいい”女優像に合致した人物。NHKのメイン視聴者は年配層。『おひさま』出演時には『字がきれい』『箸の持ち方が上手』と年配層から絶賛された。9年連続で映画にも出演し、『お金を払ってでも見たい』女優として、人気も実力も人柄も申し分ないからだろう」

(週刊FLASH 12月30日号)