アバクロンビー&フィッチ、再び消費者の信頼を取り戻せるか?
 - Hannes Magerstaedt / Getty Images

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 人気ブランド、アバクロンビー&フィッチのCEOマイク・ジェフリーズ氏が、「太った客には同ブランドの服を買ってほしくない。細く、美しい客しか求めていない」というポリシーを公言したことで、アメリカでは同ブランドに対するボイコットが呼びかけられていたが、効果があったようだ。

 アバクロはLサイズまでしか女性服を作っておらず、男性服ではフットボールやレスリング選手など筋肉隆々の人を対象にXL、XXLを作っている。ジェフリーズ氏は、学校の人気者だけをターゲットにしているともインタビューで語っており、これが世間の怒りを買っていた。

 このインタビューは2006年のものだったが、今年5月、ジェフリーズ氏はFacebookに「わたしの言い方が人の気分を害するような捉えられ方をしたのなら残念だ」とのコメントを掲載。ここでもはっきりとは謝罪をしておらず、アバクロは、ほかのスペシャリティ・アパレル・ブランド同様、ある特定の客層をターゲットにしていることを再び強調した。

 Reuters.comによると、同社の株価は下落しており、売り上げも下がっている。そのため、XL以上のサイズの女性服の生産をスタートさせることをアバクロは発表したようだ。

 売り上げ減はH&M、Forever 21などのファスト・リテイラーの影響も大きいようだが、排他的なポリシーのためとも言えるだろう。(澤田理沙)