10日のセリエA第28節で、カターニアにホームで1−0と勝利したユヴェントス。ロスタイムに決勝点を挙げたMFエマヌエレ・ジャッケリーニは、イタリア『スカイ』で次のように語った。

「僕のゴールが『スクデットのゴール』となることを願っている。確かに、これで僕らはナポリに勝ち点9差となった。勝負を決めなければいけない。誰にゴールをささげるか? 自分自身さ。呼ばれたときに準備ができているようにしているからね」

一方、GKジャンルイジ・ブッフォンは、このように話している。

「今日は勝つことが絶対だった。後悔することのないように、ね。ナポリの試合結果を考えれば、大きな一日となったよ。カターニア相手の勝ち点3は、さらなる価値を持つね。最近の僕らは、計算がうまくないことを見せてきてしまった。何も推測することなく、しっかりとアクセルを踏み続けよう」

ユヴェントスはどれくらい、スクデットを手にしたと感じているのだろう?

「かなりの確率で、と言ったらウソになるよ。過去にも痛い目に遭ったことがあるんだ。だから、自分のことも含め、誰のことも勘違いさせたくない。あと5試合が終わっても、まだ勝ち点7、8差だったら、もう少し何か言えるかもしれないね」

だがユーヴェにとって、この日は喜びばかりではなかった。スタンドから、ミランFWマリオ・バロテッリやナポリに対する人種差別野次が飛んだのだ。ユヴェントス・スタジアムは“処分リーチ”状態のため、今回の件で処分される恐れがある。

まだ試合が0−0だったときに、「クルヴァ・シレア」からはバロテッリを野次るチャントが飛んだ。それだけではない。ヴェスヴィオ(ナポリ)とエトナ(カターニア)、2つの火山が“敵”の“恥”を「洗う」ように求めたのである。

明らかに困惑した様子のユヴェントスは黙っている。スタジアムのスピーカーから、チャントをやめるように求める呼びかけはなかった。全体的にチャントが続いたのは2分にも満たず、すぐに止まったからということもある。

ユヴェントスのスタジアムは、かつて同じような件で罰金処分を受けた経験を持つ。“再犯”ということで、次のペスカーラとのホームゲームの開催が深刻に懸念されている。