日本のドラマが韓国で相次ぎリメイク

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日本の人気テレビドラマが、韓国で相次ぎリメイクされていることが分かった。

韓国のドラマといえば恋愛ドラマ、ホームドラマ、時代劇といった作品が定番で、日本のような刑事ドラマ、料理ドラマといった専門分野を舞台にしたドラマは比較的少なく、テーマがワンパターン化していると言われている。そんな韓国ドラマに飽き始めたのか、近ごろ韓国の視聴者たちは韓国ドラマにはない世界観を持つ日本のドラマに好奇心をそそられているのだという。

現在、水木ドラマで高視聴率1位をマークしている韓国SBS放送の『その冬、風が吹く』は、日本ドラマのリメイク版だ。2002年にTBS系列で放送された連続ドラマ『愛なんていらねえよ、夏』を原作とし、脚本家のノ・ヒギョン氏が韓国人の情緒に合うように設定などを作り替えた。ノ氏は制作発表会で「原作がとても日本的で、理解するのに苦労した」と語っており、作品に込められている日本的な情緒を韓国的にリメイクする作業が大変だったことを明かしている。だが、その甲斐あってかドラマは高視聴率を記録し、最近の話題作となっている。

2010年に韓国KBS放送で放送された『勉強の神』は、2005年にTBS系列で放送されたドラマ『ドラゴン桜』を原作としている。作品では高校生たちが受験を通じて成長していく姿を描いているのだが、韓国にも厳しい受験戦争があることから学生や保護者の共感を呼び大きな人気を集めた。

だが、中には失敗作もあるという。2012年にMBCで放送された『ドクタージン』は、2011年に放送された『JIN-仁-』(TBS)のリメイク版。原作では脳外科医の南方仁が江戸時代にタイムスリップして幕末の人々を現代の医療技術で助けていくというストーリーだが、現代と歴史が混ざり合う設定が韓国では受け入れられず視聴率は低迷した。

2012年の『プロポーズ大作戦』(TV朝鮮)、『美しい君へ(原作:花ざかりの君たちへ)』(SBS)も視聴率は振るわなかった。日本で人気を集めたドラマでも韓国人の情緒に合うようにリメイクできなければ、やはり失敗に終わってしまうようだ。

だが、今後も日本ドラマのリメイクは続くとみられている。4月1日から放送を開始するKBSの『職場の神』は、07年に人気を集めた『ハケンの品格』(日本テレビ)のリメイク版。05年の『女王の教室』(日本テレビ)も、今年6月の放送を目指してキャスティングが進んでいるという。『その冬、風が吹く』はすでに日本での放送も決まっているので、韓国風にリメイクされた作品と原作と見比べてみても面白いかもしれない。

参照:韓国日報

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