中国の掲示板サイト虎撲の掲示板に、「日本と中国、国際的な影響力が大きいのはどちら?」というスレッドが立てられた。スレ主の質問に対して、中国人ネットユーザーからさまざまな回答が寄せられた。

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 寄せられたコメントの大半が「中国のほうが影響力は大きい」という意見だった。

・「中国だ。世界で最終的な決定を下すことのできる1票を持っている。中国はその1つ」・「中国は常任理事国だぜ。日本なんて秒殺」・「国連での否決権を持っているから中国のほうが大きい。日本なんて米国の子分だ」

 このように、国際連合の常任理事国であるがゆえに、国際的な影響力が大きいとの主張が多く寄せられた。ほかにも、「日本はある方面においては中国に勝っているが、総合的な地位でいえば中国は日本を圧倒していると言って差し支えないだろう」、「総合的な実力なら、中国は米国と対峙できるんだぜ。日本に何ができる」というコメントもあった。

 しかし、日本のほうが影響力は大きいという意見もあり「文化なら日本だな。わが国の文化輸出はダメだ。莫言がノーベル賞をとったものの、村上春樹の読者は世界中にいて、莫言のずっと上にいる」という指摘や、「欧州では日本のほうが影響力は大きい感じがするよ。道で何度も“こんにちは”と挨拶(あいさつ)される」と報告するユーザーもいた。

 ほかには、「現段階では影響力は同程度だ」という意見や「金を持っているほうが影響力は大きい」という主張、「第三国の人でないと分からないことだと思う」という冷静な意見もあった。

 国連の常任理事国は米国、英国、中国、フランス、ロシアの5カ国であり、第2次世界大戦で勝利した連合国側のうちの大国で占められている。

 国連の事実上の最高意思決定機関である安全保障理事会では、常任理事国のほか非常任理事国による投票によって決議が行われるが、重要問題の決定においては常任理事国のみが拒否権を有し、1カ国でも拒否権を発動すると決議は成立しないため、常任理事国は政治の世界において極めて大きな力を持っていると言える。

 近年では、イスラエル問題やシリア問題を巡って米国と英国およびフランス側の陣営と、中国とロシア側の陣営が対立するケースが増えている。(編集担当:畠山栄)