8月12日にロンドンオリンピックが幕を閉じて、1週間がたった。日本では深夜放送の競技が多かったため、眠い目をこすりながら観戦していた人も多かっただろう。しかし、競技とは別のところでも、今回の五輪は話題を振りまいていた。開会式の様子を収めた映像に、なんとUFOらしき謎の飛行物体が映っていたのだ。

海外では「宇宙人も五輪を見たかったのだろう」などと言われていたが、こうしたUFO騒動は、実はそれほど珍しくない。作家でUFO研究家である並木伸一郎氏は、ネット時代になって世界各地にUFOの目撃映像があふれるようになったと指摘する。

「なかにはとても緻密で精巧なものもあります。もし本物だったら世界がひっくり返ってもおかしくない。それにもかかわらず特に話題にもならないのは、映像の背景に物語が欠落しているからです。CGでどれだけ精巧に作っても、しょせんコンピューター上の空想でしかない」

過去に世界で話題になったUFO事件には、背後に必ず人間が実際に体験した物語があったという。ただの目撃映像では、真偽のほどが怪しいのだ。

「日本ではどうかというと、今から30年ほど前、北海道の日本海に面した渡島半島の乙部町という小さな漁港で事件が起きました。決まって夕方5時から9時の間に謎の飛行物体が目撃されるようになったのです。それがほぼ毎日のように続いたせいで噂になり、町民だけなく近隣の住民も見物に訪れ、UFOを目撃した。それも2機だったり3機だったりした」(並木氏)

乙部町の話はこれだけでは終わらなかった。

「農園業を営む金子勝之さんは、同町の最初のUFO目撃者でした。翌年、彼は膝にたまった水を抜くために病院でレントゲン写真を撮ります。すると、すねの骨と骨の間に“金属片”らしきものが発見された。本人は心当たりもない。たまたま取材に訪れていた私に、そう打ち明けてくれました。私は、ひょっとするとエイリアンに誘拐され体内に異物を埋め込まれる“インプラント”かもしれないと思ったのです。あくまで推測の域を出ないのですが、本人の記憶がまったくないのは、“アブダクション”された人の特徴です」(並木氏)

それにしても、どうして乙部町にUFOが……。謎は尽きないが、並木氏によると北海道は、もともとUFO目撃例が非常に多い土地なのだという。

「ひょっとすると、拠点となるUFO基地がある可能性も否定できません」(並木氏)

もし、2020年のオリンピック招致が東京に決定したら、北海道から数多くのUFOが飛んでくるのだろうか?

(取材・文/本誌超常現象調査隊)