オープンワークアウトでKIDのミットを持つセルジオ・クーニャ

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22日(水)、東京・渋谷のゴールドジムで行われたオープンワークアウトで懐かしい顔に出会った。かつてシュートボクセ・ジャパンや吉田道場で指導していたセルジオ・クーニャ、その人である。

現在はトロントのメッカMMAで指導する彼は、山本KID徳郁の打撃コーチとして、来日を果たしていた。UFC2連敗、あとのないKIDは、トロントで何を学び、さいたまスーパーアリーナで何を見せてくれるのか。セルジオ・クーニャに尋ねた。

――クーニャ、久しぶりの日本にまさか山本KID徳郁選手のセコンドとしてやってくるとは思いもしませんでした。KID選手とはどれぐらいトレーニングを積んでいたのですか。

「3カ月ほどだね。僕がコーチを務めているトロントのメッカMMAチームでキャンプを3カ月間張った。僕は打撃を指導し、BJJ、レスリングのコーチもいて完璧なチームなんだ。コンディショニング・コーチもしっかりとKIDのことをサポートしていた」

――UFCでの2試合、KID選手にはどんな問題があったと思いますか。

「MMAは日進月歩しているスポーツだ。KIDには、今回行ったようなフルキャンプが必要だった。そこで、小さな修正点から洗い出すことができたんだ。

KIDはMMAで勝つためにピュア・レスリング、ピュア・グラップリング、打撃の練習をし、しっかりとした戦略に基づいてトレーニングを行った。僕らがやってきたことは、日曜日にその結果がでる。きっと、対戦相手をぶちのめすよ」

──どのような点に修正点を加えたのですか。

「KIDは爆発力のあるファイターだ。16試合でTKO勝ちをしている。パワーのあるストライカーであることは証明している。ただし、彼が敗れるときは、相手がレスラーの場合が多い。そこに着眼した。

彼が試合で勝つために、欠かせないコンビネーションを授けた。と同時に、KIDがトップを取るためのゲームプランに沿った練習を行った。そして、関節技からのエスケープかな、力を入れていたのは。僕の専門は打撃だから、当然、ハイキックからクリンチ、エルボー、ニー何でもやってきたよ。

もちろん、試合前だからKIDの作戦を教えるわけにはいかないけど、どんな状態からでもテイクダウンできる準備は整えてきた。KIDはパワフルなストライカーであると同時に、優れたレスラーだからね。倒されないように動いて、打撃をいれるトレーニングも十分にこなしてきた。それにね、KIDは柔術だって凄く巧いんだ」

──なるほど。ところで、08年にKID選手が喫したヒザの負傷。あれ以来、KID選手は本領発揮できなくなったという見方もできますが、現在のヒザの調子はどうなのですか。

「ヒザは100パーセント問題ない。彼のキャンプは、完璧だったからね。全ての面でKIDを支えてきた。トレーニング時間にフィジカルの面倒をみるだけでなく、食事面の管理も行ってきたんだ。

そして、ドクターは彼のヒザは100パーセント大丈夫だと言っている。この間のトレーニングで、筋肉の量だけでも3キロも増えた。きっと、史上最強のKIDが見られるだろう。そのために、僕らはキャンプを組んできたんだから」
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