２億ユーロ（約208億円）以上の予算を持つマンチェスター・シティを倒せれば、ナポリにとってはまさに快挙と言えるだろう。22日のチャンピオンズリーグ（CL）・グループリーグ第５節での対戦を前に、ナポリのワルテル・マッツァーリ監督は、前日会見で次のように話している。

「監督として、補強にそれだけのお金をかけられたらうれしいね。より早く成長できるだろう。だが、我々の哲学は違うということも明白にしておきたい。組み合わせが決まったとき、我々が突破の可能性を十分残した上で第５節を迎えるなど、考えることもできなかったはずだ。つまり、我々が何か素晴らしいことをやってきたということだよ。ここから起きることは、我々にとっての宝だよ」

マンＣ戦のチケットは完売で、クラブの売り上げは200万ユーロ（約２億1000万円）を上回る。CLのチケット収入だけで、600万ユーロ（約６億2000万円）以上が入ってくるということだ。

また、マッツァーリ監督は「シティのようなチームを倒すには、各選手の妙技だけでは足りない。グループ全体が素晴らしいパフォーマンスをし、120％を出さなければいけないんだ。私にとってキャリア最大の一戦？　私はすでに試合モードに入っており、ほかのことは考えていない。選手たちとともに、できるだけ良い準備をすることだけを考えている」と続けている。

有力候補の一つであるマンＣをグループリーグで敗退に追い込めば、技術的にも収入面でもクラブの成長は早まるだろう。だが、指揮官は過剰なプレッシャーをかけることは望んでいないようだ。

「どういう結果に終わっても、あまり変わりはしないよ。最終節のビジャレアル戦でも、グループ突破の可能性はあるからね。それに、少なくともヨーロッパリーグに回ることで、欧州での戦いは続けられると思う。だから、１月の補強について次第に検討しなければいけない。クリスマスまでのこのサイクルが終わったらね」

「前回の対戦では（マリオ・）バロテッリがいなかった？　あのときは（カルロス・）テベスがいたよ。我々は絶好調の彼らと対戦する。彼らは素晴らしいチームなんだ。バルセロナやレアル・マドリー、チェルシーのレベルなんだよ。つまり、予算もサラリーキャップも異なるクラブということだ」

「我々はまったく違う哲学で戦う。戦術的に異なる動きを理解しなければいけない。これだけの戦力を持つチームを相手に、世界を驚かせようとか、95分間ずっと試合を支配しようとか、そういうことは考えずにね」