４月３日に行われたサン・パオロでの前回のナポリ対ラツィオは、昨季のセリエＡで最も素晴らしい試合の一つだった。ナポリFWエディンソン・カバーニのハットトリックで、最後はナポリが４−３と逆転勝利し、ナポリファンが喜びに沸く一方で、チャンピオンズリーグ（CL）出場の夢を断たれたラツィオファンは落胆に沈んだ。

19日、両チームはセリエＡ第12節で再び対戦する。今回はより激しい一戦となるだろう。笑顔を浮かべているのは、ナポリのワルテル・マッツァーリ監督だ。FWエセキエル・ラベッシが代表戦から戻ってきた。トリデンテの中で唯一、ラツィオにゴールを決めていないラベッシだが、08年10月26日の対戦では彼がオウンゴールを誘い、ナポリはアウレリオ・デ・ラウレンティス会長が就任してから初の首位浮上を果たしている。

一方、MFマレク・ハムシクはラツィオを得意としている。すでに３ゴールを決めており、19日の試合は４点目を狙うチャンスだ。カバーニも前回の対戦でのハットトリックを忘れていないだろう。だが、今季の同選手は、９月18日のミラン戦以降、サン・パオロでのリーグ戦でゴールを奪っていない。

対するラツィオには、うれしくないニュースが届けられている。DFアンドレ・ディアスの離脱に続き、FWミロスラフ・クローゼも欠場することになるのだ。15日のオランダ戦で主役となり、ドイツを勝利へ導いた同選手だが、この試合で負傷してしまった。右足に強い痛みを訴えており、ナポリ戦で招集される可能性はないだろう。クローゼにとってはセリエＡで初の欠場となる。

一方、MFクリスティアン・ブロッキはナポリ戦に向け、前回の思い出を払しょくしたいと語った。

「ゴールかゴールじゃないかという判定のことが思い出される。そしてそれ以上に悔しいのが、あの敗戦で僕らがCLのような素晴らしい大会に出場できなくなったことだ。ひどい思い出が２つもあるんだ。あの試合で僕らが勝っていれば、最後までナポリと争っていただろう」

「カバーニは僕らの方が有利だと言っている？　それは普通のことだ。そう言っておく方が楽だからね。でも大事なのは、激しいスタジアムでの試合にどうやって臨むかだよ」

36歳を迎えようとしているブロッキだが、自身の今後については、「会長とは握手している。サインはしていないけど、問題はないさ」と、ラツィオでのプレーを続ける可能性があると明かしている。