インテルはDFルシオの去就問題を解決できるだろうか? 現時点でそれを理解するのは難しい。チェルシーからのオファーが届いていると見られ、今のところルシオとインテルの間に開きがあるからだ。

ルシオにはドイツやトルコからのほかにも、チェルシーのアンドレ・ビラス=ボアス監督から700万ユーロという強いリクエストが届いていると見られる。残留を望んでいるルシオは、2012年の契約満了を前に、インテルに2年間の契約延長を求めている。一方、クラブがベストと考えているのは、契約を1年間延長し、もう1年間のオプションをつけるという形だ。

おそらく、ルシオの件はコパ・アメリカ終了まで解決しないだろう。だからこそ、インテルは若手DFルカ・カルディローラを呼び戻した。3バックの2つのポジションをカバーでき、ジャンピエロ・ガスペリーニ監督が求めた選手だ。もちろん、ルシオが移籍するとなれば、センタバックの補強はカルディローラだけにとどまらない。

カルディローラはチェゼーナに共同保有権が譲渡された上でインテルに残ることになる。同選手はまだルシオほどではないが、マルコ・マテラッツィの退団による穴を埋める形だ。同選手は『TMW』に対し、「インテルに残って、インテルのプロジェクトの一員となれることを示していく」と語った。

一方、レアル・マドリーのジョゼ・モウリーニョ監督は、インテルDFマイコンにレアル移籍を納得させるべく、毎日メールを送っているようだ。モウリーニョ監督はマイコン獲得を強く望んでいるが、インテルはよほど納得できるトレード要員が出てこない限り、1800〜2000万ユーロ(約21億〜23億4000万円)のキャッシュを求めている。

また、インテルはベレス・サルスフィエルドMFリッキー・アルバレスに1200万ユーロ(約14億円)をオファーしている。ベレスは同選手に1500万ユーロ(約17億5000万円)の値段をつけているが、インテルは3トップのサイドを務められる、つまりガスペリーニ監督にとって完璧なアルバレスの獲得に大きな魅力を感じているのだ。同選手の代理人であるマルセロ・シモニアン氏は、「インテルかアーセナルへ行く」と話している。

では、ジェノアFWロドリゴ・パラシオはどうだろうか? FWゴラン・パンデフはジェノア移籍を断っており、トレード要員として適切な存在となるのは、MFマクドナルド・マリガかもしれない。彼であれば、ジェノアのエンリコ・プレツィオージ会長が関心を抱くことはあり得る。