反政府デモ隊に無差別な攻撃を加えているリビアのカダフィ大佐に対し、韓国が8年前に「仏教人権賞」を授賞していたことが明らかになり、韓国で物議をかもしている。メディアは「衝撃な事実が発覚」、「ネットユーザーの怒りが殺到」と相次いで報道した。

 メディアによると、カダフィ大佐が「仏教人権賞」を受賞したのは2003年11月。仏教人権委員会はカダフィ大佐を「反独裁、民族解放運動を支援し、民主主義と自由、平等のために戦う闘争家」とたたえ、「外部勢力に対抗して、自由と平等、正義という大義を守るために行った先駆者としての役割を高く評価した」と授賞の理由を説明していたという。

 リビアの事態を受け、韓国メディアは「リビアの独裁者」、「自国のデモ隊に無慈悲な攻撃を加えた」などと批判を強めていた。その「独裁者」が8年前に自国の仏教人権委員会から「人権賞」を受賞していたとの事実に「衝撃」、「驚き」との報道が相次いだ。

 2002年4月には、韓国明智大学の政治学の名誉博士号を授与、大学の総長が自らリビアを訪問して授けたという。理由は「コンゴの紛争など、アフリカの地域紛争を終息するために努力し、北アフリカの発展とアラブ圏の統合に貢献した」とのこと。

 民主化を求める国民に銃を向けている「独裁者」が「人権賞」を受賞し、自国の大学から政治学の名誉博士号まで授けられたという皮肉な状況に、韓国のインターネットでも怒りの声が殺到、関連記事のコメント欄には賞をさずけた仏教界への非難も多く寄せられている。(編集担当:金志秀)



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