信じるチカラと、信じないチカラの勝利です!

死闘。激闘。苦しく長い戦いでした。アジアカップ準決勝、日本は宿敵韓国と対戦。前回大会では3位決定戦で戦い、PK戦の末敗れた相手。その後も数々の大会で、肝心なところで韓国に敗れるということが続いているイヤな相手。そんな相手と120分を戦いPK戦にもつれ込む展開には「また負けるのか…?」という気持ちを覚えたことは否定できません。

しかし日本代表はあくまでもポジティブ。それもスーーパーーポジティブでした。みなぎる自信と、絶対に「勝つ」という信念。どんな状況に対しても負けることなど考えず、勝つために全力を尽くす。「サッカーはパスするゲームじゃない」「ゴールを奪うことが大事なんだ」「シンプルにゴールを目指せ」という意気込みと同じように、シンプルにかつ貪欲に勝利を追求する姿勢。微妙に下手糞な笛でPKを奪われても、先制点を許しても、120分終了間際に同点ゴールを奪われても、自信と信念は揺らがなかった。そしてPK戦を制し決勝へと駒を進めた。本当に逞しくしぶとい男たちです。

その象徴が、この試合2度PKに登場した本田圭佑。

延長前半7分、こちらもまた微妙に下手糞な笛でPKをもらい、勝ち越しのチャンスを得た日本。ここでPKを蹴るのは本田△。シリア戦のPKでは真ん中に蹴り込み、「二度と蹴らすな」「ほかにいるだろ」「下手糞!」と全国のサッカーファンを唸らせたこの男は、再びゴール真ん中を狙い、相手GKに一度は弾かれる始末(細貝が詰めて辛くも得点)。気持ちの弱い選手なら、次のPK機会にはいい加減尻込みするところです。

しかし、本田△はPK戦の1番手で登場。これを決めて日本有利の流れを築くと、試合後には「PKは誰でも外すことがある(キリッ)」「やはり(俺は)持っている(キリッ)」「最後も真ん中に蹴ろうと思ったが、そこで真ん中に蹴る勇気はなかった(キリッ)」と堂々の本田節。弱気・安堵を見せて反省するどころか、「もう一度真ん中に蹴れる勇気ある男」とやらを目指している雰囲気さえ漂わせます。たぶん、目指さなくていいんだと思いますが。

2-2に追いつかれPK戦にもつれたとき、「ヤバイ」と思ったのか「勝つぞ」と思えたのか。自分の胸に手を当てて考えたとき、ピッチに立つ代表選手たちの強さを感じずにはいられません。カタール・ドーハの地は、日本がワールドカップをあと数秒で逃した思い出の場所。今その地には最後の一瞬まで勝利を追い、そして掴み取る逞しい男たちの思い出が上書きされつつあります。次回大会のシード権なんてセコイ成果ではなく、「優勝」こそがこのチームにはふさわしい。29日の決勝も「絶対に勝つ!」という意気込みで見守るしかありませんね。

ということで、自分を信じる本田△の強い気持ちと、絶対に本田△を信じない細貝萌さんの強い気持ちなどについて、25日にテレ朝が中継した「アジアカップ準決勝 日本VS韓国戦」からチェックしていきましょう。



◆ある意味、仲間をこれだけ疑えるのも組織力の証明かもしれない…!

日本VS韓国。何度も繰り返してきた戦い。ただ最近は、ワールドカップ予選などでも実力・地域性を勘案して、直接対決の機会は減りました。A代表同士が本当にガチンコでぶつかるのは2007年のアジアカップ以来かもしれません。まさに雌雄を決する戦い。この試合が日本戦最後の登場となるであろうアジアの球星・朴智星にも、しっかりと日本の強さを見せつけてから代表引退してもらいたいところ。

そして迎えた試合。日本はここまでの試合と変わらない布陣でスタート。韓国は長友・内田のあたりにロングボールを蹴り込んで起点を作る、岩政のおぼつかない足元を狙ってドリブルで仕掛ける、今野・遠藤からスタートする日本の攻撃をつぶす、と的確に日本の特徴を把握している印象。一方日本はSBの上がりも多い韓国の裏を突いていく攻撃と、ロングボールの出所をつぶしにいく守備で、やはり韓国の特徴を踏まえた動き。よく知る同士のタフな戦いを立ち上がりから予感させます。

そして試合が動いたのは前半22分。エリア内に侵入してきたパク・チソンに今野が肩でチャージすると、これがPKの判定。手を使った接触に極端に敏感な主審、その特徴を把握する前に日本は痛恨の先制点を許してしまうのです。

↓前半23分、キ・ソンヨンのPKで韓国先制!


まつきクン:「おーーーーーーっ!あーーーーーっ!?」
まつきクン:「何ですか今の!?うあぁっ!?」
まつきクン:「な…これ肩で当たってるだけでしょコレ!」

※視聴者の「何ですか今の!?」に答える仕事ができる方、今すぐテレビ朝日まで連絡をお願いいたします。



しかし、この1点で落ち込んでいる暇はありません。どっちみち1点取らなければ勝利はないのですから。まつきクンも「日本もあのPKを取れる」と帳尻合わせの可能性についてしっかり指摘。いつもどおり「こっからですよ、こっから」というコッカラ指示を送ります。

そんな指示とはまったく関係なく日本は反撃。前半36分、本田△が左サイドで3人を引きつけるドリブルを見せると、「日本の内田、韓国のチャ・ドゥリ」と評される守備面で危険な男チャが長友を一瞬自由にさせてしまいます。本田△→長友→前田とつなぐ美しい攻撃で、日本はすかさず同点に追いついたのです。

↓前半36分、この日3度はあった決定機のうち、一番難しいのだけ決めたストライカー前田の同点弾!


まつきクン:「逆サイド空いてる!逆サイド空いてる!」
まつきクン:「よーーーし!よーしきた前田!」
まつきクン:「ナイスゴール!」

逆サイド関係なくなっちゃったwww



結局前半は1-1での折り返し。まつきクンも「パク・チソンは4人いるんじゃないか」と唸るなど、パク・チソンの脅威にさらされながらも、日本も堂々と渡り合いました。日本で見守る視聴者も「放送席にうるさいオッサンが4人くらいいるんじゃないか」「えっ、ひとりなの!?」「ふざけたオッサンですねー」と唸る、アッという間の45分間となったのです。

後半に入ると、試合は一転してグダグダに。韓国がSBの上がりを控え、日本に攻撃の1手目を打たせないようにすると、前半30分あたりの日本の美しい攻めはぱったりと見られなくなります。さらに1トップのチ・ドンウォンを下げてホン・ジョンホを投入すると、バイタルエリア付近のスペースも埋められてしまい日本の攻撃は沈静化。一方韓国もク・ジャチョルが「今日は持ってないな」という雰囲気でシュートをふかす・サイドネットに当てるなど、決定力を欠く展開。後半27分のイ・ヨンレのFKは完全にGK川島の逆をつきますが、これも決まらず。両国の対戦にふさわしい泥試合で戦いは延長戦へ。

延長に入った頃には足も止まり気味の日本。そんな日本にまさかのプレゼントが。延長前半6分、左サイドでしぶとくキープした前田が中央の岡崎へ送ると、岡崎→本田△→岡崎とつなぎ突破を試みます。その際、韓国DFが岡崎のコースに体を入れたことによる接触が、スローで見ると明らかにエリア外にもかかわらずPKとする判定。安定して低レベルな笛が、ここで帳尻合わせをやってきたのです。

レベルの低い笛に憤り「もうふざけたPKはいらないですよ!」とうそぶいていたまつきクンは、この判定に対して「おっ、PKか!?」「PK!?PK!PK!」「PKだ、ヨシッ!よーしっ!」と大興奮。スローで確認したあとも「まぁいいんじゃないですか中で、中でいいでしょう」と言い放つ始末。「ふざけたPKはいらない(キリッ)」発言を完全に吹き飛ばして見せたのです。

このPKを蹴るのは本田△。「真ん中に蹴るなよ」と日本中が疑いの目を向けたこのPK。しかし、「チーム」の力が問われるのはこんな場面。日本国民の誰よりも「コイツ下手糞だからな」「どうせ真ん中」「絶対外すだろ!」という確信を持って、このPKを見ていた男がいたのです。それは後半42分に投入された細貝萌さん。細貝さんは、韓国DFが味方GKを信じる気持ちを遥かに上回るほどの強さで、本田△のPKを疑問視。案の定真ん中に蹴ってGKに弾かれたところに、猛然とダッシュしてきたのです。

↓韓国DFの後ろから走り始めて、キッカーの本田△より先にこぼれ球に到達する、細貝さんのスーパー疑いパワー!


ちなみに、前田さんも地味に詰めてきているなど、誰もこのキッカーを信用していないあたりに、日本の「いい意味でのチームワーク」を感じる!



こうなればあとは守りきるだけ…と、監督も考えたのでしょうか。日本は延長前半16分に前田に替えて伊野波を投入し5バックの守備に移行。さらに延長後半12分には負傷の長谷部に替えて本田拓を投入。「このチームには攻撃のオプションはない(キリッ)」というイタリア的な潔さで、交代枠すべてをボランチで消費するという大胆采配。「いや、そういう文化じゃないから」という視聴者の声は届かず、ガチガチの引きこもりサッカーが始まったのです。

不慣れながらも何とか我慢を続ける日本。延長後半終了間際には本田△と長友が鹿島ばりの時間稼ぎを演じ、残り数十秒というところまで時計は進みます。しかし、このまま終わらないのが日韓戦。延長後半15分、本田拓が軽いプレーでファウルを与えると、ゴール前の混戦から押し込まれてまさかの同点。ドーハの悲劇のような悪夢の展開で、日本は勝利を逃したのです。とはいえ、これもまたよくある話。勝ったと思えば落ち込みもしますが、味方のPKさえ全力で疑う日本代表にそんな油断はありません。「こういうこともあるだろうと思っていた」とばかりに、すっきりと気持ちを切り替えてPK戦にのぞみます。

さぁ、ワールドカップの苦い思い出も甦るPK戦。記録上は「引き分け」であっても、先に進めなかった悔しさが癒されるわけではありません。美しくなくても勝てばいい、それがあの日の結論だったはず。ここまできたら決勝に行きたい、どうしても行きたい…その想いはどちらが強いのか。まつきクンも「まさに勝負はこっからですよ!」と、コッカラ檄を飛ばします。

日本はここで鳴りを潜めていた男たちが奮起。まず、この試合動きも鈍く見せ場もなかった遠藤さんがコイントスに勝利。この隠れたファインプレーで、一説には「PK戦は先行が8割勝つ」とまで言われる先行をゲット。1番手の本田△がようやくまともに決めると、このいい流れを「鼻の中の守護神」がガッチリつかまえ…

↓GK川島は、相手が蹴る前に一歩飛び出す大胆守備などで2人を止め、鼻の中の守護神ぶりを発揮!日本がPK戦を制する!


まつきクン:「これ外すよ外す!取れ!」
まつきクン:「よーし取ったぁ!よーし取った!」
まつきクン:「よっし、よっし、よっし、よーしよーし」
まつきクン:「よーーーーーーしはははははやったやったいいぞぉ」
まつきクン:「日本のすんごい底力を見せつけるための同点弾だったね!」

まつきクン楽しみすぎだろwwwwwwwwwwwwww

根拠のない願望と、見たまんまの感想ばっかりじゃねぇかwwwwwwwww



誰よりも早く列から飛び出していった本田△。ユニフォームを脱いでカメラに「川島」の名前を見せつける鼻の中の守護神。虎視眈々と新聞一面を狙う森脇。持ってる男たちの持ってる勝利。何度となく押し寄せた逆境を跳ね除け、日本は決勝進出を決めたのです。この強さ、しぶとさ、逞しさ。まさに史上最強のジャパンという感じになってきましたね。

↓そんな「史上最強」ぶりを証明するがごとく、力強く突き上げた拳でスタッフが悶絶する一幕も!


左:「よっしゃー!」
拳:「ゴツン」
右:「イテテテテテ…何なんすかコレ…ふざけたパンチだな…」

勝利の余韻吹っ飛ぶワンパン炸裂wwwwwwwwwwwww

チーム内にまさかの亀裂発生wwwwwwwwwwwwwww



さぁ、オーストラリアもやっつけてアジア制覇だ!頑張れ日本!

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