アルベルト・ザッケローニ監督率いる日本代表は17日、アジアカップ第3戦でサウジアラビアに5−0と大勝した。日本は準々決勝へ進出し、フランス人指揮官ブルーノ・メツ率いるホスト国カタールと対戦する。

ザッケローニ監督のチームは、わずか18分間で勝負を決めた。最初の2ゴールを奪ったのは、先日シュトゥットガルトへの移籍が決まったFW岡崎。8分の先制点は、MF遠藤の縦パスから相手GKを鼻先でかわして自ら押し込む、とても美しいゴールだった。岡崎は12分にMF香川のクロスからヘディングで追加点を挙げている。3点目が決まったのは18分。チェゼーナDF長友のクロスから、FW前田がアクロバティックに右足で決めた。

日本は後半にも2得点。51分に伊野波のクロスから再び前田が頭で決め、79分にはエリア内で相手DFをかわし、左足で岡崎がハットトリックを完成させている。岡崎を獲得したシュトゥットガルトは、ビッグビジネスをやってのけたと言えるだろう。彼らは移籍金ゼロで清水エスパルスから岡崎を獲得したのだから。

岡崎は南アフリカ・ワールドカップのデンマーク戦(3−1で日本が勝利)で3点目を挙げたほか、昨年10月8日にはアルゼンチンとの親善試合でも、歴史的勝利を決めるゴールを記録している。ベンチスタートとなるも多い岡崎は、「先発でもやれることを見せられた。このゴールは、決して忘れられない1995年の大震災があった神戸の人たちに捧げる」と言葉少なに話した。

一方、ザッケローニ監督は満足感を表しており、次のようなコメントを残している。

「我々は試合ごとに成長している。ヨルダンとの初戦はまずまずだったが、そこから歩みを変えた。私はこの日本が好きだ。私が望むように良いプレーをしているからね。効果的で、スペクタクルなところもある。継続性やパーソナリティーに関して改善しなければいけないが、開幕1週間前に集まり、親善試合すらせずに大会へ臨んだのは我々だけだったんだ」

「(敗退が決まっている)サウラジアラビアとの試合に気持ちを緩めて臨むことを恐れていたが、実際は相手を攻め、20分もしないうちに3−0としてからも、さらにゴールを目指し続けた。次はカタールとの試合で、アウェーでやるようなものだ。だが、私はポジティブに考えたい。特別な状況を恐れたりはしたくないね。今回のアジアカップは拮抗しており、注意を払わなければいけない。だが、チームが進化を続ければ、我々はかなりのところへいけるはずだ」