マンガが危ない!「育成条例改正案」加熱!

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東京都は11月30日、育成条例の改正案を都議会に再提出した。今回の主旨は「不健全図書」とする描写の基準を具体的にすること。のはずだったが……結果、より規制の対象が広がっているとの声が上がり、出版社や団体、漫画家などが猛反発。事態は収集のつかない状態に進んでいる。


【データは2010年12月8日13時00分】



そもそも行き過ぎた性行為を描いたマンガやアニメーションを「不健全図書」とし、その販売を東京都が規制するというこの条例。今年の3月には18歳未満にみえるキャラクターを指した「非実在青少年」なる定義が生み出され、その性的描写を制限しようとした。それに対するブロガーたちの過去のコメントを探ってみると、

・何、その変な言葉。ありえないセンスざんす。
・そんなわけがわからん定義で表現を規制すんな!
・女の子が猫耳とか、動物チックだったらOKかね?

など怒り、呆れ、混乱が入り混じる意見が続出。大きく分けると“そんな規制そのものが馬鹿ている”という内容のものと、”もっとしっかり線引せい”といったものが目立っていた。
確かに、筆者がもしエロマンガ界で生きている編集者や作家先生だとしたら、どこまで表現していいものやら不安を覚えると想像する。

と、そんな意見も強くあったせいか、今回再提出された改正案では「非実在青少年」の定義をあっさりと解除。しかし、それによって「刑罰法規に低触する性行為」と「婚姻を禁止した近親者間の性行為」の描写がオールアウトということになり、さらに規制が厳しくなるという方向に。
“18歳未満の性行為だけを対象にするのはおかしいとの指摘に応えた”と、都は説明するが……

・浮気を描く程度もダメってこと? 文化ってなに?
・パンチラを露出と捉えられたらもうアウト。どゆこと?
・そもそもエロを否定するほど、あんたら偉いのか。
・周囲で現実におこっていることよりも厳しいとは……。

などブログ上では新たな波紋が。今回の改正案に猛反対する日本ペンクラブの理事会も「漫画やアニメは法律に触れない性交渉だけを描け、と都は言うのか」と憤っている。

・芸術論を語っても変わらないので、税金の無駄遣い路線で責めるしかない。
・鬱屈した性欲求はいつか爆発するよ。さて、どこに向かうのかね……。

といった感慨深い意見も多数あり、この対立、はてさてどこで落ち着くのやら。
にしても、昔の人の絵画や彫刻なら性器丸出しでもOKで、今の人の表現は規制けっこうダメって、どんな区別なんだ?

(山葉のぶゆき/effect)


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