リヨンをリーグ6連覇に導いたジェラール・ウリエ監督が25日、今シーズン限りで退団する意向を明らかにした。レキップ紙などが伝えている。

 記者会見に同席したリヨンのオラス会長は、「ジェラールは水曜日の夜(23日)、私に“職を解いてほしい”と願い出た。よく考えた結果、彼を“解放”してやることにした」と語った。

 ウリエ監督は2シーズンでリヨンを去ることになった。リヨンは6連覇を果たしながら、ジャック・サンティニ(前フランス代表監督)、ポール・ル・グエン(現パリ・サンジェルマン監督)に続き、3人目の監督交代となる。

 ウリエ監督はレキップ紙に、辞任は「個人的な理由。私はもうすぐ60歳になる。そろそろ後任にバトンタッチする時だ」と説明した。シーズン中も、しばしば辞任の噂が流れたが、意を決したのはアテネ(チャンピオンズリーグ決勝の夜)だったという。それ以前から辞任については考えていたが、先週チームの祝勝旅行(南仏のサントロペ)で楽しい雰囲気を味わい、決定をためらうこともあった。

 しかし「リヨンは新スタジアムの建設計画(2010年7月完成予定)もあり、クラブにはこれから3年新たな飛躍が必要になる。その時間とエネルギーを考えて、自分には3年のサイクルでまたスタートを切る力がないと感じた」として、辞任を決意した。

 噂される一部の選手やベルナール・ラコンブ氏(会長特別顧問)との不仲については、「緊張や対立はどこにでもある。成功への道はつねにそこを通るもの。繰り返すが、辞任は個人的な理由でしかない」と答えた。選手には記者会見に先立つ25日の午後に辞任を発表し、拍手と感謝の言葉で迎えられたという。

 リヨンでの最高の思い出は、チームが初めてPSVアイントホーフェンを破り、準々決勝進出を決めた昨年のチャンピオンズリーグ(CL)だというウリエ監督。当面はゆっくりと休みたいと希望している。その後もフランスのクラブで監督に就任するつもりは「確実に」なく、外国でも「おそらく」ないと語った。リヨンの将来については、「今年のCL決勝を見た限り、リヨンもそのレベルに達していたと思う。必ずCLを制すると確信している。(自身の退団は)監督のサイクルの終わりであって、チームのそれではない」と語り、選手には「自信をもって続けてほしい」とエールを送った。