那須川を下したメイウェザー【写真:Getty Images】

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大晦日決戦に広がる波紋、大物プロモーター・アラム氏も「茶番」認定

 キックボクシングの“神童”那須川天心(TARGET)が格闘技イベント「RIZIN.14」(さいたまスーパーアリーナ)で行われたボクシング元5階級制覇王者のフロイド・メイウェザー(米国)とのエキシビジョンマッチで1回TKO負け。一方的な展開に、元WBA世界ミドル級王者の村田諒太(帝拳)らと契約する米トップランク社の大物プロモーターのボブ・アラム氏は「完璧なジョーク」と一刀両断している。

 約5キロの体重差に加え、那須川にとっては不利なボクシングルールで行われたエキシビジョンマッチ。メイウェザーはろくにウオーミングアップもせず、半笑いのままに圧倒した。ワンサイドの139秒間で、900万ドルといわれるファイトマネーをゲットした。

 そんな大晦日の一戦にボクシング界の重鎮は、冷ややかな視線を送っていた。米メディア「TMZスポーツ」の直撃取材を受けたのは大物プロモーターのボブ・アラム氏だった。

メイウェザーとテンシン・ナスカワ戦についてどう思うか?」と質問されたアラム氏は「完全なるジョークだ。そうだろう? 私はそう思うね」と一刀両断した。

「なぜって? 本物のファイトじゃないからだ。お年玉を掴むには最高の機会だろうけれどね。お金はいいものだ。人々は茶番を見せられるんだ。スポーツのイベントじゃないね。これはクリスマスや新年にお金を生み出すためのものだろう。神様もフロイドはいつだってお金を求めていると知っているんじゃないかな」

 かつてメイウェザーのプロモーターを務めていたアラム氏は笑いながらも、ばっさりと切り捨てた。あくまでもエキシビジョンマッチだったが、ボクシング界の重鎮は茶番だと、批判の声を上げ続けていた。(THE ANSWER編集部)