前代未聞の珍事を起こしたチコス。一体彼がなぜ怒っているのかは誰にも分からない…。 (C) Getty Images

写真拡大

 東欧の地で前代未聞の“珍事”が発生した。

 事件が起こったのは、現地時間8月17日に行なわれたハンガリー1部リーグのデブレツェニVSC対MTKブダペストの試合前だった。

 本拠地での一戦とあって気合十分だったデブレツェニの面々だが、ある選手によってやる気がそがれてしまう。なんと、スロバキア人DFエリック・チコスが、結婚指輪をはめたままピッチに出ようとしたことが、キックオフ直前に発覚したのだ。

 主審から外すよう厳しく命じられたチコスはベンチに急ぎ、スタッフたちに手伝ってもらいながら焦ったように指輪を外そうとするも、これがなかなか外れず……。結局、最後まで指から抜けなかったため、同選手は急遽メンバー表から外されることになったという。

 まさかの“珍事”を伝えた地元メディア『HAJDU ONLINE』は、指輪を理由にメンバーから外されたことに怒るチコスのコメントを紹介している。

「俺は3年以上も指輪をはめながらプレーしてきたけど、こんなことは初めてだよ。一体、俺が何をしたっていうんだ。なぜ出場が認められなかったのかは全くもって理解できない。なんでつけてはいけないのかという説明を受けていないから来週もつける!」

 しかし、怒る同選手とは裏腹に『HAJDU ONLINE』は冷静にルールを提示して、チコスの行動を断じている。

「彼の行動は違反以外のなにものでもない。我々が知るフットボールのルールブックには、『選手は試合中にいかなる理由においても、装身具を外さなくてはいけない。指輪、ネックレス、イヤリング、ブレスレットといったジュエリーの着用は禁じられている。粘着テープなどで固定してもいけない』としっかりと記載されている。普通なら恥ずべき行為だ。チコスは、今一度、ルールを見返すべきだ」

 現在30歳とすでにベテランの域に達しているチコス。それだけに若手の模範となるよう最低限のルールは正確に把握しておいてもらいたいものだ。