「オーバンド 標準ゴムバンド」(100g・480・税別)/オーバンド

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伸びて束ねて95年!モダンなパッケージでおなじみ、アメ色ゴムバンドのパイオニア「オーバンド」標準ゴムバンド。ロングセラーの秘密と知られざる製造工程をご紹介!<※情報は関西ウォーカー(2017年5月9日発売号)より>

【写真を見る】ゴムに薬品を加えて練り合わせる/オーバンド

「オーバンド 標準ゴムバンド」(100g・480・税別)。良質の天然ゴムを使用したゴムバンドは、環境に優しく安全な結束材として、作業所やオフィス、家庭まで幅広く活躍する。厚みや幅など用途に応じたバリエーションも多彩。

■ 国産ゴムバンドの元祖「オーバンド」

オィスや学校で輪ゴムを使う時、必ずと言っていいほど目にするのは、モダンなロゴをあしらったパッケージ。それもそのはず、今から95年前に誕生した「アメ色ゴムバンド」は、現在まで圧倒的なシェアを誇る、国産ゴムバンドの元祖と言える存在だ。

一説には創業者の西島廣蔵氏が、お札を束ねる時に自転車のチューブを輪切りにしたのが原型とされ、その後、改良を重ねたのがおなじみのアメ色のゴムバンド。しなやかな伸びのよさは、質の高い天然ゴムを吟味したうえに、弾力を損なう不純物を徹底的に除いた職人気質の仕事があってこそだ。

■ 知られざる製造工程を紹介!

1953年に「オーバンド」が商標登録され、数々の商業デザインを手がけた、“日本のモダンデザインの父”・今竹七郎氏のインパクトのあるデザインも手伝って大ヒット。大きなパイプから食品まで束ねる用途は広がり、瞬く間にゴムバンドの代名詞に。「オーバンド」の名は、“これぞ真のゴムバンド”の意を込めた“Oh!”が由来とも。変わらぬ結束力に感嘆するのも納得のロングセラーだ。

<1>天然ゴムと薬品を専用ミキサーで粗練り後、人の手で均一に練り合わせる。延ばしてロール状にまとめゴムと薬品をなじませる。

<2>ゴムの固まりがチューブ状に変形!粗練りしたゴムをメッシュに通して不純物を除き、プレスして1日置く。染料を加え再度練り、7〜8cm幅の帯状にし、押し出し機でチューブ状に。

<3>高温で加熱し、硫黄を加えて弾力を生み出す加硫工程を経て冷却。畳んだ時に内側がはり付かないよう、内部にシリコンを注入する。

<4>加硫後のゴムはすぐに固まるため、商品サイズに合わせてリング状に素早くカット。洗浄してから、おなじみの箱や袋に詰めて完成。

■ 「オーバンド」ヒットの裏側

ゴムバンドのなかでも群を抜く「7〜8倍」の伸びのよさが強い結束力を生む。また現在も国内シェアは半分以上を占め、圧倒的な知名度を誇る。

原料のゴムに不純物が混ざるとちぎれる原因になるため、2枚重ねのメッシュに通して徹底的に除去!

巨大ローラーで約100キロのゴムの固まりに染料を加える最終練りは、均一に色を付ける職人技を要する。

「創業以来、業務用が中心でしたが、2015年にネットショップを開設。缶入りや、ワンタッチで結束できる『たばねバンド』など新商品も続々あります」と、工場長の高橋靖司さん。

■株式会社共和<住所:大阪市西成区橘3-20-28(本社) 電話:06-6658-8214 創業:1923年 社長:杉原正博 事業内容:ゴム製品、合成樹脂製品などの製造・販売 従業員数:444名(2016年現在)>【関西ウォーカー編集部】