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50歳前後の女性に向かって「まさか忘れちゃったんですか??」なんて、ツッコミを入れないように。軽い気持ちで言った言葉が、彼女たちを深く傷つけることになるかもしれません。アラフィフ女性の多くが、記憶力の低下に悩んでいることがわかりました。

シニアより深刻に捉えているかも

R&Dが発行した『R&D Around50レポート2017』によると、視力、握力、記憶力、歩く力、噛む力について、「身体の衰えにより不便を感じる割合」を女性に絞って年齢別に比べた結果、視力と記憶力がアラフィフ層で一気に上がっていることがわかります。

視力で不便を感じる女性は、35〜44歳では約2割しかいないのに、45〜54歳では一気に半数を超えます。老眼によるものが多いのでしょう。

意外だったのは、記憶力です。アラフォーの35〜44歳では不便に感じている人の割合が10%台だったのに、45〜54歳になると30%台まで跳ね上がります。上の世代である55〜64歳、65〜74歳の女性たちの方が記憶力で困っていそうですが、20%台という結果に。アラフィフ女性の方が「覚えられない」「忘れちゃった」と、不便を強く感じていることがわかりました。

アラフィフ女性は身体とライフステージの過渡期にあります。ホットフラッシュやイライラ、落ち込みなど、更年期による身体の変化が次々に現れる人も多いでしょう。生活面では親の介護や子どもの進学・就職で悩む時期。また、育児が一段落したからと、仕事や勉強、ボランティア、趣味など新しいことを始めようとする人も少なくありません。

調査を行ったR&Dは、アラフィフ女性は他の世代に比べて、記憶力の衰えに向き合う場面が多いのが原因ではないかと分析しています。

バブル景気を経験して、バイタリティに溢れる今のアラフィフ女性たち。頑張ったら頑張った分だけ成果を得られると考えがちです。ところが、この年齢になると、やりたいこと・やらなければならないことが目の前にあっても、大事なことを思い出せなくてモヤモヤ......。

「老眼」は「老」の文字が失礼かな〜と想像がつきますが、「記憶力」も同じぐらいデリケートなNGワードです。アラサー、アラフォー女性たちは、先輩が何かを忘れていても、さりげなくフォローするように心がけましょう。