台湾メディア・東森新聞雲は23日、日本のネット上で「童貞めし」なる料理がブームとなっていることを紹介するとともに、そこからは日本の男性が「草食」から「絶食」へと変化する現象が伺えるとする記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 台湾メディア・東森新聞雲は23日、日本のネット上で「童貞めし」なる料理がブームとなっていることを紹介するとともに、そこからは日本の男性が「草食」から「絶食」へと変化する現象が伺えるとする記事を掲載した。

 記事は、日本のネット上で出現した「童貞めし」ブームについて、多くの日本人男性ネットユーザーが自ら作った料理を公開し、その作り方や味を討論していると説明。ネットユーザーの間では「家庭料理よりおいしいがレストランにはかなわない。ただ、盛り付けにもこだわる。男の料理的な感覚がある一方で、女性っぽさも微妙に帯びている」と解釈されていると伝えた。

 そのうえで、「童貞めし」の数々と見ると「作っている男性ネットユーザーには恋愛の経験がないことが分かる」と解説。日本国内の調査で恋愛や性交渉をしたことがない男性の増加が明らかになっていると説明。近ごろは「草食系男子」ではなく「絶食系男子」という言葉まで出現したことを紹介した。

 記事は、日本経済の長期的な低迷により、日本人男性の多くが妻や家族を養っていく自信を失っており、結婚しない人生を選ぶようになったとした。そして、専門家からは、高齢化に未婚者の増加が相まって、日本社会の福利厚生は想像を絶するほどの将来的な危機に直面することになるとの見方が出ていることを併せて伝えた。

 「草食系男子」から「絶食系男子」への変化を「進化」と捉えていいものなのかについては、いささか疑問が残る。種の保存という観点のみから考えれば、この風潮は明らかにマイナスなものだ。ただ、人間は単に本能だけで生きる動物ではないゆえ、問題は複雑化してくるのである。「童貞めし」という名前はインパクトが強く、日本のサブカル好きな中国大陸や台湾の人にとっては興味津々といったところだろうが、この現象が映し出している社会問題は決して軽いものではない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)