10月から放送中の池井戸潤さん原作ドラマ「下町ロケット」(TBS日曜劇場・夜9時)が、視聴率40%を超えたドラマ「半沢直樹」(2013年)と同じくらい、あるいはそれ以上に面白いと話題になっている。

脚本、音楽、プロデューサー、演出、全て「半沢直樹」と同じ陣営で、安定のクオリティーを見せ、視聴率も右肩上がりに伸びている本ドラマに、
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・「半沢直樹」のスタッフが再結集したそうな。そらオモロイわな
・白水銀行や東京中央銀行は半沢直樹にも登場する銀行で、世界観が共有されている
 のも面白いです
・半沢も下町も1話ごとに盛り上がりや見せ場があってすごく楽しんで見られる

と、「半沢直樹」との共通性を感じて楽しんでいる人も多い。

阿部寛さん演じる主人公・佃航平は、元宇宙科学開発機構の研究員だった。自分の開発したエンジンを搭載したロケットが打ち上げに失敗し、父親の遺した町工場を継いだものの、ロケット開発の夢を捨てきれず宇宙に情熱を燃やす。そんな矢先、大口の取引先を失ったり、ライバル社から特許侵害で訴えられたりと数々の困難が。小さな町工場が大企業に立ち向かい、次々と苦難を乗り越えていくというストーリー。

正義感あふれる主人公の反撃に視聴者の気分が「スカっとする」のは、半沢直樹ドラマの面白さの一つでもあったが、「下町ロケット」にも見られ、

・まさに「正義は勝つ!」とばかりに、視聴者の溜飲を下げてくれる
・見ていてスカッとするんです!ストーリーの分かりやすさと爽快感がその理由です
・この胸が「スカッと!」したときの状態がカタルシスだ!これが池井戸作品だ

という書き込みも続々。一方、

・町工場が横暴な大企業と戦っていく物語で、男のロマンを感じるんだよね〜
・モノ作りに情熱を持つ人なら、誰もが熱くなれる作品
・技術者としてのプライドと熱意を決して崩さない佃の姿勢に感動する

など、“ものづくり”にかける情熱、夢に向かってひたむきに働き戦う姿への共感は「下町ロケット」ならでは。「目頭が熱くなる」「泣ける」と、心動かされている人が多い。

それから、半沢直樹には、ブームにもなった「倍返しだ!」の決め台詞があったが、下町ロケットには今のところコレといった定番フレーズは見当たらない。しかし、劇中に散りばめられる多くの名言に、

・「正義は必ず勝つ!!」勇気が出る言葉大好きです
・殿村の言った名台詞「リスクのないところにビジネスがありますか?」良かったです
・月曜日からまた頑張ろう、とサラリーマンの胸を熱くする言葉が多いです

等の反応が。深みのあるセリフが、様々な状況の中にいる視聴者それぞれの心にストンとひっかかり、胸に響いているようだ。

11月1日放送(第3話)で18.6%だった視聴率が今後どこまで伸びるか気になるところだが、

池井戸潤は、どの作品も基礎がしっかりとしていて飽きない
・池井戸さんの作品は何が起こるか予測不能で非常にスリルがあってワクワクする

というコメントも多く、視聴率はさておいても、池井戸氏の作品に対する評価と期待は確固たるものになりそうだ。

本ドラマ全10回のうち、前半は「下町ロケット」、後半は「下町ロケット2」を原作として映像化されるとのこと。「下町ロケット2」は10月から朝日新聞で連載中でドラマと同時進行という異例の試みで、11月5日には単行本「下町ロケット2」も発売された。

人気も加速しそうだし、

半沢直樹も面白かったですがそれ以上かも…
・すんごい面白くて、私の中ではあの半沢直樹をも超えました

という人も、どんどん増えて行きそうだ。

(高宮真琴)