「“靴祭り”という奇妙な祭りに行ってきた」という報告を友人から聞いたのは今年の春のことだった。場所は東京・浅草の外れ、いわゆる“山谷地区”にほど近く、靴をかたどったお神輿が出る、とか、その一帯では普通の民家の中まで所狭しと靴が並んで安売りされている、とか、断片的な話を聞いただけで何ともただならぬものを感じた。それから数カ月が経ち、4月と11月の年2回開催される靴祭りの日がやってきた。果たしてその実態は