2010(テン)年代になっても日本経済の見通しは依然として薄暗く、若い世代にはよりシビアな近未来が待っているようだ。そんな「若者をめぐる経済問題」を見晴らしよくしてくれるのが、飯田泰之さんの著書『脱貧困の経済学日本はまだ変えられる』(雨宮処凛と共著/自由国民社・1500円)にある「経済学的な考え方」である。例えば、税や年金を通した「所得の再分配」は格差是正が目的のはずなのに、日本では再分配す