『地図と拳』で山田風太郎賞、直木賞を受賞。注目作を発表し続ける小川哲さんの最新の短編集『スメラミシング』では、「陰謀論」が重要なモチーフの一つとなっている。【前編】「人間の根本には「陰謀論的なものの見方」がひそんでいる…直木賞作家が「陰謀論」に惹かれる理由」の記事に引き続き、小川さんに執筆の背景を聞いた。〔撮影:西粼進也〕物語の洗練――前編でも伺いましたが、冒頭の短編「七十人の翻訳者たち」で