今月初め、ひとりの名伯楽が約50年間のホースマン人生にピリオドを打った。小倉競馬場で行われたセレモニーでは、あふれ出る涙を必死にこらえ、競馬界への感謝を口にした安田隆行師。トウカイテイオーの主戦を務めるなど、騎手としても輝かしい成績を残した一方、調教師としてはJRA通算967勝を挙げた。また、その白星の約7割が1600m以下であったことから、ファンや関係者は同厩舎を「短距離王国」と称した。