1993年5月4日、日本が初めて本格的に参加したPKO(国連平和維持活動)の地・カンボジアで、一人の日本人隊員が「正体不明の武装勢力」に襲撃され、殺された。その隊員の名は高田晴行。年齢は33歳(当時)。職業は警察官。専修大学を卒業し、警察官を志して地元に帰郷。カンボジアに派遣された1992年当時は岡山県警で機動隊の小隊長だった。階級は警部補(殉職後、二階級特進して警視)。なぜ彼は、カンボジアで命を落とさねばなら