「むかしむかし、あるところにお爺さんとお婆さんがいました」昔話でお馴染みのこのフレーズですが、数ある昔話のなかで、お爺さんやお婆さんが活躍する話がとても多いのを不思議に思ったことはありませんか?大塚ひかりさんの『昔話はなぜ、お爺さんとお婆さんが主役なのか』(草思社刊)は、そんな昔話に登場するお爺さんやお婆さんについて、当時の社会事情や思想などから考察した一冊です。当時の老人は「社会のお荷物」として