「買い取り価格から見た」買いのSUVは何?
日本自動車販売協会連合会が発表している2014年1月〜12月の年間新車登録台数ベスト30を見ると、7位のホンダヴェゼルをはじめ、11位にトヨタハリアー、13位に日産エクストレイル、26位にCX-5、28位にフォレスターがランクインしています。
まもなく発売されるマツダCX-3もランクインの期待大のクルマなので、SUV人気はブームではなく定着したように思えます。
まだウィンタースポーツシーズンまっただ中ですが、クルマが最も売れる3月の大需要期に向けて今、買いのSUVを紹介しましょう。
買いの理由は売却する際の買取価格すなわち残価率で判定します。2014年に登録したクルマの1年後の残価率から、セールバリューの高いクルマが一目でわかるということです。
新車購入時の価格はそれほど変わらないのに売却の際の買い取り価格が変わる理由は、中古車になると人気という要因が価格に大きな影響を与えるからです。人気車はほしがっている人が多いので、中古車の販売価格が多少高くてもすぐに売れてしまいます。その結果、買取価格も高くなるのです。
人気のSUVの買い取り価格を見てみましょう。まずはミドルサイズのSUVからです。新車登録台数ではハリアーがカテゴリーのトップでしたが、残価率もハリアーが約65.9〜69.4%でトップです。第2位は運転支援システムアイサイトの効果もあり、フォレスターが残価率約63.1〜67%で続いています。
第3位は残価率が約61.4〜65.6%でエクストレイルがランクイン。そして年明けに大幅な仕様変更を行ったCX-5が約61.7〜65.2%で第4位です。やはり大幅な仕様変更によって買取価格が下落傾向となっていて、ディーゼル車はまだ残価率60%以上ですが、ガソリン車はもう少し低めです。
そしてアウトランダーPHEVは残価率60%以上をキープしたものの、CR-Vは残価率約58.3〜62.2%となってしまいました。CR-Vとフォレスターは新車時価格はわずか1万円差ですが、買取価格では10万円以上差が付くという結果になっています。
続いてはCX-3の登場でさらに注目が集まるコンパクトSUVです。新車登録台数ではヴェゼルがトップでしたが、残価率も約64.9〜69%で圧倒的です。やはり人気の高いクルマは残価率も高いようです。
そしてフォレスター同様に運転支援システム、アイサイトを装着したXVが残価率61.7〜65.6%と高いリセールバリューを見せています。ハイブリッドならばこのガソリン車より高い残価率になるのは間違いないでしょう。そして、日産ジュークの残価率は約50.8〜55.9%です。これはモデルライフがほかの車種に比べて長いというのが大きく影響しています。同じジュークでもNISMOや1.6GTといったモデルならば、他のクルマにない魅力があるので、残価率はアップするでしょう。
売却時に高い買取価格を期待するのならば、人気車を選び、サンルーフといった人気の高いオプション装備を装着することをオススメします。
(萩原文博)
「買い取り価格から見た」買いのSUVは何?(http://clicccar.com/2015/02/23/293165/)