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PC遠隔操作事件で、威力業務妨害などの罪に問われている片山祐輔被告人の公判が11月27日、東京地方裁判所で開かれ、弁護側の最終弁論と片山被告人の意見陳述がおこなわれた。

この事件をめぐっては、パソコンを遠隔操作された4人が誤認逮捕された。片山被告人は当初、一貫して無罪を主張していたが、「真犯人」を名乗る自作自演メールが発覚して以降、一転して起訴事実を認めている。

●「罪をおかしたのは、自分が弱く、未熟だったから」

この日の片山被告人は終始うつむき加減で、弁護側の主張を聞いていた。その後、法廷に立つと「検察の論告を受けて、あらためて罪の重さを自覚している。誤認逮捕された方々の人生を狂わせてしまった」と反省の言葉を口にした。

また、片山被告人は「(5月の再拘束後)『真犯人メール』がバレていなければという気持ちをなかなか捨てることができなかったが、今の私は半年前と異なり、こうなってよかったと思っている。無罪になっていれば、ずっと心に闇を抱えていく人生になっていた。

罪をおかした理由は、自分でもわかっていなかったが、カウンセリングを受けて正しく把握することができた。権力への怒りを犯罪に向けていたのは、自分が弱く、未熟だったからだ。この先は犯罪に走らず、自分の罪に向き合いたい」と述べた。

検察側は懲役10年を求刑しており、判決は来年2月4日に言い渡される。世間を大きく騒がせた事件だけに、どのような判決が下されるのか注目される。

(弁護士ドットコムニュース)