斜め前髪に黒のドレス、赤い唇で、いつもより大人っぽい能年玲奈。
映画「ホットロード」出演:能年玲奈、登坂広臣、木村佳乃、小澤征悦、鈴木亮平、太田莉菜、竹富聖花、落合モトキ、山田裕貴ほか 監督:三木孝浩 原作:紡木たく 集英社文庫〈コミック版〉 主題歌:尾崎豊「OH MY LITTLE GIRL」ソニーミュージックレコーズ 配給:松竹 

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「私は将来の夢が決まってないんですが、どうすれば夢を見つけることができますか?」

8月6日、中村中学校・高等学校の体育館で、女子中高生300人を招待した「ホットロード」試写会と、能年&登坂によるトークセッション「愛のHR」が行われた。(以前に書いた「玲奈ちゃんの腋が空いていたのでこちょこちょしました「ホットロード」舞台挨拶レポ」はこちら)。

原作は1986年から87年まで別冊マーガレットで連載され、累計700万部を売り上げている伝説の少女マンガだ。家と学校に居場所がなく鬱屈とした14歳の少女和希を能年玲奈、和希が惹かれる不良少年・春山を登坂広臣が演じている(島影真奈美によるレビュー「実写映画化にモヤモヤしてるわたしが「ホットロード」を改めて読んでみた」はこちら)。

スクリーンに子猫が映るだけで「可愛いー」と叫ぶ、素直で元気な女子中高生たちの前にあらわれた能年。ブラックのドレスに真っ赤なピンヒールで大人っぽい。

「みなさん、制服がすてきで、私も、目の保養というか、ありがたい気持ち。制服がすごく好きで、中高生のパワーもすごく好きなので、幸せです」

能年さんが通っていた学校の制服は可愛かったんですか? とMCに問われ

「田舎の学校で、ちょっとシンプルな、布が少ない制服で」と答える。

お互いの印象は?

登坂: お会いするまでは柔らかい方というイメージでした。実際に現場に入ったら、能年さんは役に没頭して、撮影に挑まれていた。すごくストイックな方というイメージが強いです。

能年:優しくて現場を明るくしてくださるので、そのおかげで私は、独りで閉じこもることができました。

クロストークのあとは、中高生からの質問コーナーに。
「どなたか質問のある方は?」と言われて、女子たちは騒然となる。

「将来の夢が決まってないんですが、どうすれば夢を見つけることができますか?」

登坂:焦らないでいいと思う。今やりたいことをいっこいっこやっていくうちに、見つかると思います。

能年:頭で考えるよりも、とりあえず、飛び込んでみる。たとえば、映画が好きだとか、歴史の授業が好きっていう、その好きなものをもっと深く知ってみたりするうちにやりたいことが見つかっていくんじゃないかな。

「今、高2の夏を迎えて、残りわずかの高校生活を楽しむためにはどうしたらいいですか?」

登坂:一生懸命いろんなことをやる。一生懸命、恋したらいい。一生懸命運動するのもいい。

能年:友達といっしょに、何かを作るっていうことを、おすすめします。大きな絵をみんなで描いてみるとか、携帯でムービーを撮ってYouTubeにアップするとか。いまのパワーをばーんとぶつけるのはすごく楽しいんじゃないかな。

「一生懸命、恋したら」で、質問者の周囲がくすくすと笑い出す。
登坂が「好きな子いるの?」と訊く流れへ。
「います!」「うまくいってます」との答えに、
MCが「高2の夏に彼がいるっていいですよねえ」としみじみ。

能年はこう締めた。

「10代特有の痛みとか、好きな人や親に対しての気持ちとか、そのときの青春がつまった映画になっていると思います。みなさんの中に響いたら幸せです」

『ホットロード』公開は8月16日だ。(与儀明子)