Linuxを学び続けよう - それは未来だ
Linuxが誕生してからもう20年も経っているが、雇用創出の点から見れば相変わらずホットだ、ということが最新の調査で分かった。
最近はどこもかしこもハイテク企業だ。Netflixのような新しいビデオ・ストリーミング・サービスから、昔ながらの食料雑貨や政府系機関に至るまで、テクノロジーがビジネスの生産性をさらに駆動する。このムーブメントの中心にLinuxがあリ、Linuxのプロフェッショナル達に例外的に高給な雇用の機会をもたらしている。
ソフトウェア開発者の雇用増加
Redmonkのアナリスト、ステファン・オグレディによれば、ソフトウェア開発者は新たなキングメーカー(有力者)だ。驚いたことに、最新の「US News & World Report list of the top 100 jobs」ではシステム管理者系の職種がトップ20以内にいくつもランクインしており、ソフトウェア開発者はなんと1位に輝いている。
明らかに、経済はテクノロジーによって再構築されている。すべての企業が自社のデータをより知的に利用することで競争における優位性を高め、クラウドやオープン・ソース技術などの手段を活用して敏しょう性を向上しようと努力している。
しかし、この新たなテクノロジー経済がどれくらいLinuxに依存しているかについてはあまり明らかにされていない。
テクノロジーの新しい世界はLinux上で構築される
このLinuxへの依存は、Linux FoundationがDice.comと共同で最近リリースした調査において明らかとなった。この調査は5000人以上のLinuxプロフェッショナルと雇用マネジャーを対象としたもので、報告書からは以下の内容が見えてくる。
- 2014年の優先リストでは77%の雇用マネージャーが「Linux技術者の採用」を挙げており、2013年の70%に比べて増加している。こうした戦略的な優先性に加え、実際に雇用マネージャーの93%が6か月以内にLinuxのプロフェッショナルを雇うことを計画している。
- 雇用マネージャーの46%は、6か月以内にLinux技術者を採用する彼らの計画を強化する予定だ。これは昨年に比べて3ポイントの増加となる。
- Linuxプロフェッショナルの86%は、Linuxの知識がより多くの就職の機会を与えてくれたと報告している。また64%が、今日の技術インフラストラクチャーにおけるその浸透度のため、Linuxの仕事に就くことを決めたと語っている。
これらはすべて、Linuxのプロフェッショナルの需要が相当に過熱していることを意味している。
Linux: 多くの需要と、供給の不足
雇用マネージャーの90%は、正しい技術と専門知識を持ち、経験を積んだLinuxのプロを見つけるのは「多少」あるいは「非常に困難」であり、こうした人材に巡り会ったら積極的に採用していると語っている。実際、調査対象となったLinuxプロフェッショナルの75%は、過去6か月以内に採用担当者から少なくとも一度呼び出しを受けていて、彼らのほぼ50%は6回以上の呼び出しを受けている。
Linuxのプロになるにはいいタイミングだ。
この流れは給与と待遇の改善につながるだろう。Linuxのプロの55%が、よりよい仕事を見つけることは「非常に簡単」あるいは「かなり簡単」と信じており、彼らの20%は雇用市場を調査した後、代案の一部として雇用者から、待遇改善、より多くのフレックス制度、あるいは追加のトレーニングのようなインセンティブを受け取ったと言っている。
Linuxのプロフェッショナル達は去年を通じて、テクノロジー専門職の平均を2パーセント以上超過した昇給に成功している。彼らはまた、前年から12%のアップとなる10,336ドルの平均ボーナスを受け取っている。
Linuxの過去・現在・未来
10年前、より多くのお金を稼ぐ賢い方法はLinuxを学習することだった。この事実は今もまだ健在だ。2004年当時、Linuxはまだ新しく、それぞれの市場で競争的優位を求める初期採用者や、金融サービスなどによって大規模に発展している最中だった。今日Linuxは、クラウドやビッグデータ、モバイルのためのデフォルト・オペレーティング・システムで、産業を作り変える大きなトレンドとなっている。もはやLinuxは初期採用者だけのものではなく、多くの革新がそこで生み出されるプラットフォームに成長したのだ。
よって、私は2004年に提唱したキャリア・アドバイスを今再び唱えよう。そして2024年にもきっと同じ台詞を繰り返すだろう。「Linuxを学ぼう、それが未来だ」。
画像提供: mikecogh(Flickrより), CC 2.0
Matt Asay
[原文]