ユナイテッドアローズ、コーエン含む一部商品値上げへ

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 ユナイテッドアローズが2014年3月期第1四半期の決算説明会を実施し、グループ会社コーエンが展開する「coen」を中心に商品価格帯を一部引き上げる方針を明らかにした。円安の影響より原価率が上昇しているためで、「coen」では定番商品を除いて10%程度の値上げを検討中。また同社は国内新規事業として、「将来の基幹事業候補となる事業」を開発中で今期末の出店を目指していると発表した。

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 ユナイテッドアローズは円安に対応するため、商品企画力の向上を前提に一部の事業や商品により価格を見直す。生産プラットフォームを駆使して原価率の上昇を抑制し場合によっては国産にシフトするなど対策を講じるが、重衣料品に関しては店頭展開される10月以降価格帯が上がる可能性があるという。「coen」は、ベトナムを中心に生産地域を開拓するなど「チャイナ+1」を進め定番商品の価格帯は維持するものの、一部商品では価格を見直す。なお大型店を新宿に出店する9月以降は新ブランドを投入し、売場の鮮度が上がるよう努めるという。

 ユナイテッドアローズの4〜6月連結決算は、売上高が前年同期比13.6%増の292億4,700万円で増収だったが、当期純利益は同10.2%減の20億6,700万円で第1四半期としては2009年3月期以来の減益。新規出店の増加等によるもので、売上高と各利益ともにおよそ計画並みで進捗している。

 同社は新規事業開発として、台湾に8月1日付けで子会社を設立し海外1号店を10月に台北市大安区に出店することを発表しているが、国内でも新たな事業を立ち上げる。主力の「UNITED ARROWS」よりも価格帯を引き上げ、「高感度な大人にも満足してもらえる」(竹田社長)業態を目指す。